ワトソン(読み)わとそん(英語表記)John Broadus Watson

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ワトソン(John Broadus Watson)
わとそん
John Broadus Watson
(1878―1958)

アメリカの心理学者。サウス・カロライナ州に生まれる。シカゴ大学卒業。同大学のエンジェルJames Rowland Angell(1869―1949)のもとで学位を得(1903)、動物心理学の諸研究を通じ、行動主義の創始者となった。その後、ジョンズ・ホプキンズ大学の教授となり(1908~1920)、同大学を去ってからは実業界に入り、通俗講演・通俗著述に活躍した。
 ワトソンの行動主義は、従来の意識心理学、その内観法に対立するもので、公共的な、反復可能な、自然科学的方法によって、刺激‐反応の関係を研究することが心理学の教義であるとした。また、本能や遺伝に対して環境の要因を強調し、教育、発達、臨床などの面で極端な環境論を展開した。『行動主義者からみた心理学』(1913)を発表以後、動物心理学、発達心理学、一般心理学にわたって多くの著作を残し、以後の行動主義の発展に深い影響を与えた。[小川 隆]
『安田一郎訳『行動主義の心理学』(1980・河出書房新社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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