(読み)ヒル

デジタル大辞泉 「昼」の意味・読み・例文・類語

ひる【昼】

日の出から日の入りまでの明るい間。日中。ひるま。「夏至が最も長い」⇔
(「午」とも書く)正午。また、それに近い時刻。「過ぎに伺います」
昼食。昼めし。「したくにかかる」
物事最高潮に達する時期。
「銀まうけの―」〈浮・新色五巻書・二〉
[補説]気象庁天気予報等では、「昼前」は9時頃から12時(正午)頃まで、「昼過ぎ」は12時頃から15時頃まで、「昼頃」は12時の前後2時間程度をさす。また、「日中」は9時頃から18時頃までをいう。
作品名別項。→
[類語](1ひるまひなか昼間ちゅうかん日中にっちゅう日のうちデータイム/(2真昼まひる昼時ひるどき真っ昼間昼日中ひるひなか昼中ひるなか日盛り白昼はくちゅう白日はくじつ正午

ちゅう【昼〔晝〕】[漢字項目]

[音]チュウ(チウ)(呉)(漢) [訓]ひる
学習漢字]2年
〈チュウ〉
ひる。「昼夜白昼
正午。「昼食
〈ひる〉「昼寝昼間昼飯真昼夜昼
[名のり]あき・あきら

ひる【昼】[書名]

原題、〈イタリアMezzogiorno》イタリアの詩人パリーニの詩。4部作「一日」の第2作。1765年刊行。

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精選版 日本国語大辞典 「昼」の意味・読み・例文・類語

ひる【昼・午】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 太陽が空にあるあいだ。日の出から日没までの間。ひるま。
    1. [初出の実例]「畝火山 比流(ヒル)は雲とゐ 夕されば 風吹かむとぞ 木の葉騒げる」(出典:古事記(712)中・歌謡)
  3. 太陽の高くある時刻。特に、まひる。正午。午時。
    1. [初出の実例]「あしたよりくもりてひるはれたり」(出典:伊勢物語(10C前)六七)
  4. ひるめし。ひるげ。昼食。おひる。
    1. [初出の実例]「昼の養せむと藪の中に入るを」(出典:今昔物語集(1120頃か)二九)
  5. 物事の盛りをたとえていう語。最盛期。
    1. [初出の実例]「大形は後生の昼も知(しれ)た事 夏中懸って手習子共」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第三一)

ちゅうチウ【昼・晝】

  1. 〘 名詞 〙 日の出から日没までの間。ひる。ひるま。日中。〔和英語林集成(初版)(1867)〕

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普及版 字通 「昼」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)晝
人名用漢字 11画

[字音] チュウ(チウ)
[字訓] ひる

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
旧字は晝に作り、聿(いつ)+日。日の周囲に小点を以て暈(うん)(かげり)を加える。〔説文〕三下に「日の出入して、夜と界を爲す。畫の省に從ひ、日に從ふ」とするが、畫(画)を以て晝夜の分界とし、これを劃分するというのは理に反する。時を示す語としては卜文・金文にみえず、籀文・篆文の字形も確かなものとしがたい。もし字の上部が(しよう)に従うものならば、は隶(たい)と同じく、呪してものを祓う意象の字であるから、日光の暈を祓う法を示すものであるかもしれない。〔周礼、春官、(ししん)〕にいう十(き)の一である(ぼう)などにあたるものであろう。〔説文〕は晝を畫の部に属するが、畫は方形の楯に雕飾を施した形で、晝と声義の関係を求めがたい。

[訓義]
1. ひる、ひるま、日中。
2. 正午、ひる時。

[古辞書の訓]
名義抄〕晝 ヒル

[語系]
晝tiu、(朝)tiは声近く、時間的な関連をもつ語であろう。は朝日、日を迎える儀礼をいう字。晝も何らか日の儀礼に関する字であろう。

[熟語]
昼陰・昼雨・昼永・昼艶・昼臥・昼・昼間・昼気・昼・昼輝・昼居・昼錦・昼・昼景・昼行・昼昏・昼・昼試・昼日・昼・昼昃・昼食・昼寝・昼睡・昼水・昼晴・昼静・昼夕・昼・昼短・昼長・昼熱・昼霾・昼寐・昼閉・昼餔・昼暮・昼眠・昼霧・昼冥・昼瞑・昼明・昼盲・昼夜・昼遊・昼漏
[下接語]
永昼・炎昼・昏昼・残昼・深昼・正昼・清昼・静昼・旦昼・徹昼・白昼・分昼・平昼・麗昼

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百科事典マイペディア 「昼」の意味・わかりやすい解説

昼【ひる】

日の出から日の入りまでの期間。理論上は太陽中心が地平線の上に出てから没するまでの時間で,地球自転軸が公転面に対し直角でなく23°27′傾いているため,その長さは緯度により季節によって異なり,昼の長さをt時間,緯度をΦ,太陽の赤緯をδとすればcos(15°×t/2)=−tan Φ tan δで与えられる。実際上と理論上とで日の出・日の入りは異なるので,実際の昼は理論上の昼より少し長く,春分・秋分でも夜と等長でない。→

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「昼」の意味・わかりやすい解説


ひる
day

夜の反対。日の出から日没までをいう。日没後しばらくは薄明るく、日の出直前も薄明るい。『神宮暦』には昼間時間が記載されている。昼間時間は、夏が長く、冬が短い。短夜(みじかよ)は夏の季語、短日(たんじつ)は冬の季語である。

[平塚和夫]

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