丁度(読み)チョウド

デジタル大辞泉 「丁度」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐ど〔ちやう‐〕【丁度】

[副]《「ちょうと」からできた語か。「丁度」は当て字
ある基準に、過不足なく一致するさま。きっかり。ぴったり。きっちり。「丁度約束の時間に着く」「ブラジル丁度日本の裏側にある」
ある物事が期待・目的にうまく合うさま。折よく。都合よく。「丁度よいところへ来てくれた」「丁度手があいたところだ」
ある物事が、そのときまさに行われているさま。「丁度うわさをしていたところだ」
(「恰度」とも当てて書く)そっくりそのままある物事にたとえられるさま。まるで。さながら。「丁度秋晴れの空のような深い青」
酒などの分量が多いさま。たっぷり。十分に。
「納めの杯、坂部も―下されて」〈浄・宵庚申
[類語](1ぴたりぴたっとどんぴしゃりきっかりかっきりきっちりぴったりちょっきりジャストかっちりしかときちんときちんきちんちゃんとしゃんときりっときちきち正確精確明確確実確か明白/(2折よく・運よく・たまたま折しも折節おりふし矢先折も折折から頃しも時しもきわ際して偶然適時/(4まるでさながらあたかも

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「丁度」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐どちゃう‥【丁度】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「ちょうと(丁━)」と関係のある語か )
  2. 時刻や物の分量が、ある基準に過不足なく一致することを表わす語。きっかり。ちょっきり。ぴったり。
    1. [初出の実例]「ちゃうど代王の十七年にあたるぞ」(出典:史記抄(1477)八)
  3. 時刻や物の分量、状態などが、予期、期待、目的に合致したことを表わす語。折よく。うまく。具合よく。
    1. [初出の実例]「かかる理を助て法をちゃうど定ぞ」(出典:土井本周易抄(1477)二)
  4. 特に、酒の分量が杯などにいっぱいで豊富なさまを表わす語。たっぷりと。なみなみと。
    1. [初出の実例]「『夫成らば半盞ついで遣らう』『アア気味の悪い。ちゃうどついで被下い』」(出典:虎寛本狂言・悪太郎(室町末‐近世初))
  5. 一つの事物ありさまが、他の事物のありさまと、ほとんど同一であると認める時の、なぞらえの気持を表わす語。あたかも。まるで。
    1. [初出の実例]「Peraequus〈略〉Chǒdo(チャウド) ヲナジ ヤウナル コト、ビャウドウナル コト」(出典:羅葡日辞書(1595))

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世界大百科事典(旧版)内の丁度の言及

【武経総要】より

…中国,北宋代の兵書。曾公亮(そうこうりよう),丁度(ていたく)らの奉勅撰。40巻。…

【礼部韻略】より

…中国,宋の丁度らの撰した韻書。1007年(景徳4)に戚倫らの撰した《韻略》を修訂し,1037年(景祐4)に刊行された。…

※「丁度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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