五社神社(読み)ごしやじんじや

日本歴史地名大系 「五社神社」の解説

五社神社
ごしやじんじや

[現在地名]石井町高原 東高原

旧村社。祭神は後藤常右衛門・後藤京右衛門・山口吉右衛門・山口市左衛門・宮崎長兵衛の五柱。天明元年(一七八一)の創建で、宝暦六年(一七五六)の五社宮騒動(藍玉一揆)の首謀者とされ、翌七年三月に鮎喰あくい川原磔刑に処せられた五名を祀る。徳島藩は享保一八年(一七三三)に藍方御用場を新設し、藍作四分懸かりの税を徴収してきた。重税に難儀していた藍作人は、一〇代藩主蜂須賀重喜のもとで実施しようとした葉藍取引税の徴収や寝床株の制度化に反対し、宝暦六年閏一一月に麻植おえ郡・名西郡名東みようどう郡・板野いたの郡の藍作中心地帯の作人の間で鮎喰川原に集まるようにとの回状が回された。


五社神社
ごしやじんじや

[現在地名]浜松市利町

旧県社。祭神は太玉命・武雷命・斎主命・天児屋根命・姫大神で、徳川家康も祀る。現在の法人名は五社・諏訪神社で、諏訪神社が併祀されている。永正(一五〇四―二一)頃に久能越中守が引間ひくま城内に建立したと伝える。天正七年(一五七九)徳川秀忠が誕生するとその産神となり、翌年常寒山(現利町)に移されたという。慶長一五年(一六一〇)浜松御社大明神に将監しようげん村・下池川しもいけがわ村・寺島てらじま村のうち一〇〇石が寄進された(「彦坂光正判物写」五社神社文書など)。元和元年(一六一五)に楼門・地蔵堂・拝殿・御供所・鳥居および天神宮・稲荷宮が造営された(棟札)


五社神社
ごしやじんじや

[現在地名]古川町高野

はまぐり城跡の北山麓にあり、谷川に架かる神橋を渡り、石段を上った森の中にある。祭神は大津大神・荒城大神・高田大神・阿多由太大神・栗原大神。旧郷社。由緒によれば、飛騨国司姉小路師言が古川城を築いたとき鎮守神として荒城あらき郡の式内五座を勧請して古川五社宮とした。その後、金森氏の崇敬を受けたという。かつての社地は蛤城の南麓にあったが、明治一〇年(一八七七)現在地に移したという。「飛州志」によれば、永享元年(一四二九)の銘のある鐘と、康正三年(一四五七)八月日藤原家氏の銘のある鏡は、いずれも姉小路家に関するものと思われる。


五社神社
ごしやじんじや

[現在地名]綾瀬市早川 西山

早川はやかわの西端にある。祭神は天照日貴尊・天忍穂耳尊・天津彦火瓊瓊杵尊・彦火火出見尊草葺不合尊の五神。旧郷社。縁起は日本武尊が東征の際に地神五座を祀ったことに始まるという。寛元三年(一二四五)五月一一日の渋谷定心置文(県史一)にみえる「五所宮」に比定され、祭や修理の時は先例どおりの役を勤めることを命ぜられている。


五社神社
ごしやじんじや

[現在地名]東洋町白浜

白浜しらはまの北西端にあり、古くは社殿から海浜までまっすぐ参道が通じていて住吉突抜すみよしつきぬけ地名が残る。祭神は表筒男命・中筒男命・底筒男命・息長足姫の住吉四神に、白浜の開発者明神忠右衛門を加えて五神とし、かつて五社大明神と称したが、明治初年以来神社号を称する。旧村社。薬師如来釈迦如来地蔵菩薩のほか、正体不明の二体の本地仏があったという(南路志)

「南路志」所引の「五社明神社記」によると、寛永九年(一六三二)白浜一円の開発を許可された忠右衛門が、不毛の荒地を開く困難のなかで神の加護を求め、「浜之日高」を五社明神の社に擬したが、やがて開発の成果があらわれた寛文九年(一六六九)に、その場所に社殿を建てたという。


五社神社
ごしやじんじや

[現在地名]福江市上大津町

上大津かみおおづ町の北東部に鎮座。古くは地主じぬし大神宮・大値賀島鎮護おおちかしまちんご大神宮と称した。旧村社。祭神は天照大神・武甕槌神・経津主神・天児屋根命・姫神。持統天皇九年(六九五)の創建と伝え、当時は地主大神宮と称したという。五島最古の神社といわれる。神護景雲三年(七六九)奈良春日社より天児屋根命・姫神の分霊を勧請して合祀、五社神社に改めたと伝える。


五社神社
ごしやじんじや

[現在地名]池田市鉢塚二丁目

祭神は国常立尊・速素盞烏命・八十猛神・住吉大神・穴織大神。旧村社。社伝によると神亀元年(七二四)行基が当地に鉢多羅山若王にやくおう(現在の釈迦院)を創建、その鎮守として当社を祀ったのに始まるという。若王寺は鎌倉時代以降真言系寺院となったと伝え、そのためか、当社も本地仏として金剛界の五智如来を祀り、五社大明神と号したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「五社神社」の解説

五社神社

岐阜県飛騨市古川町にある神社。創祀不詳。祭神は大津大神・荒城大神・高田大神・阿多由太大神・栗原大神。

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