


高〕に「維(こ)れ嶽、
を
し 甫と申とを生む」とみえる。金文に
(ほ)・
侯(ほこう)と記すものがそれで、「禹の心呂」とするのは後の臆説である。また金文に「厥(そ)の吉金、玄鏐(げんりう)膚
(ふりよ)を擇ぶ」とあって、
はその銅塊の象とみられる。〔説文〕に呂を篆文とし、重文として膂(りよ)を録する。膂は膂力をいう字。のち呂をその義に通用する。「黄鐘大呂」のような律呂の義にも用いる。
・筥(きよ)、閭(りよ)など四字を収める。來(来)母(らいぼ)の字に里(り)・
(かい)、
(りよう)・膠(こう)のように、音の移る例がある。金文の
(ほ)には古く古・胡を声符とするものがあり、甫との声の関係が考えられる。呂を古く甫・
としるすのも、古音が近かったからであろう。大呂の呂を、また
に作ることがあるのも、同例である。出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
中国や日本の音楽用語。中国古代の音楽理論に基づく名称として,1オクターブ内の12個の音律の半分を律,残り半分を呂と決めた。この律の音から三分損益(さんぶんそんえき)(法)を1回行って得た音で,律が陽性であるのに対して呂は陰性であると考えられ,〈陽律〉に対して〈陰呂〉ともいわれた。中国十二律のうち偶数番目の大呂(たいりよ),夾鐘(きようしよう),仲呂(ちゆうりよ),林鐘(りんしよう),南呂(なんりよ),応鐘(おうしよう)の6音をいう。また近代の日本音楽では,一つの音に対してそのオクターブ下の音をさして呂と呼び,甲(かん)に対する乙(おつ)と同義に用いることもある。
→十二律 →律呂
執筆者:三谷 陽子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…中国では古く周代から行われ,漢代以後その算定法が確立した。基準音の黄鐘(こうしよう)から三分損益法によって順に林鐘(りんしよう),太簇(たいそう∥たいそく),南呂(なんりよ),姑洗(こせん),応鐘(おうしよう),蕤賓(すいひん),大呂(たいりよ),夷則(いそく),夾鐘(きようしよう),無射(むしや∥ぶえき),仲呂(ちゆうりよ)の11音を求め,これを音高順に並べて,黄鐘,大呂,太簇,夾鐘,姑洗,仲呂,蕤賓,林鐘,夷則,南呂,無射,応鐘の12律とする。このうち奇数律の黄鐘,太簇,姑洗,蕤賓,夷則,無射の6律を陽としてこれを律と呼び,偶数律の大呂,夾鐘,仲呂,林鐘,南呂,応鐘の6律を陰として呂(りよ)と称する(六律六呂)。…
※「呂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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