咳上(読み)せきあげる

精選版 日本国語大辞典 「咳上」の意味・読み・例文・類語

せき‐あ・げる【咳上】

〘自ガ下一〙 せきあ・ぐ 〘自ガ下二〙 呼吸などがつかえてむせる。また、そのようにさまざまな感情が胸につかえる。
① しきりにせきをする。せきこむ。
源氏(1001‐14頃)葵「にはかにれいの御胸をせきあけて、いといたうまどひ給ふ」
② 悲しみの気持がいっぱいになる。涙がこみあげてきてむせる。しゃくりあげる。
※源氏(1001‐14頃)夕顔「つらくや思はむと、心惑ひの中にも、おもほすに、御胸せきあくる心地し給ふ」
③ 怒りがこみあげる。感情がたかまる。
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)二「短気の団七ぐっとせき上、縄取りひっ立上るを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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