(読み)ホウ

デジタル大辞泉 「奉」の意味・読み・例文・類語

ほう【奉】[漢字項目]

常用漢字] [音]ホウ(漢) (呉) [訓]たてまつる
〈ホウ〉
ささげ持って差し上げる。ささげる。「奉呈奉納奉幣
うやうやしく押しいただく。「奉戴ほうたい遵奉信奉
上からの命を謹んで受ける。「奉職奉勅
目上に仕える。「奉公奉仕
目上や貴人に対して謹んで事をする意を表す語。「奉賀奉還奉迎奉伺奉祝奉答奉読奉拝
〈ブ〉謹んで受ける。仕える。「奉行供奉ぐぶ
[名のり]うけ・とも・な・よし

ぶ【奉/豊】[漢字項目]

〈奉〉⇒ほう
〈豊〉⇒ほう

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精選版 日本国語大辞典 「奉」の意味・読み・例文・類語

ほう【奉】

  1. 〘 名詞 〙 法会請定(しょうじょう)に書き連ねられた請僧が、出仕の証として名の下に書き入れる「奉(うけたまわる)」の字。
    1. [初出の実例]「所々講廻請今日廻之而奉取之云々」(出典:大乗院寺社雑事記‐文正二年(1467)正月一二日)

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普及版 字通 「奉」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] ホウ
[字訓] うける・たてまつる・たすける・つかえる・ささげる

[説文解字]

[字形] 会意
(ほう)+(きょう)。は秀(ほ)つ枝。神の憑(よ)る所。(ほう)はその枝に神霊が降る意。を両手で捧げ、神を迎えることを奉という。それで神意をうけ、神意を奉ずるのである。〔説文〕三上に「承くるなり。手に從ひ、廾(きょう)に從ひ、聲」とするが、が最も重要な字の要素である。〔周礼、地官、大司徒〕「五を祀り、牛牲を奉ず」は奉献、〔左伝、僖三十三年〕「天、我に奉ずるなり」は奉賛賛助の意。金文の〔散氏盤〕に、境界画定のとき「一(ほう)す」「二す」のようにいうのは、榜示の木を要所に樹てる意であろう。

[訓義]
1. うける、神意をうける、命をうける、いただく。
2. たてまつる、神に奉る、献ずるみつぎ。
3. ささげる、たすける、つかえる、くみする。
4. ささげてゆく、のせてゆく、おくる。
5. つとめる、あつかう。
6. やしない、まかない。
7. 俸と通じ、禄高ふち
8. 神や君主に対する敬語

[古辞書の訓]
〔名義抄〕奉 ウク・ササグ・タテマツリモノ・ウケタマハル・ツカムマツル 〔字鏡集〕奉 ツカマツル・タテマツル・ウケタマハル・チカシ・ツツシム・アタフ・ソムク・トモガラ・トドク・モト・ススム・サカユ・ヤスシ・シタガフ・アカハ・タモツ・モノ・ウク

[熟語]
奉安奉簡・奉還・奉・奉給・奉御・奉具・奉屈・奉檄奉捐・奉献・奉遣・奉公・奉候・奉貢・奉行奉告・奉朔・奉賛奉祠・奉旨・奉祀・奉賜・奉侍・奉持・奉祝・奉順奉遵・奉承・奉将奉嘗奉觴・奉職・奉制・奉銭奉餞・奉宣・奉奏・奉送・奉粟・奉率奉戴奉秩・奉勅・奉呈・奉奉到・奉頭・奉答・奉読・奉納・奉陪・奉白・奉煩・奉攀・奉復・奉幣・奉命・奉問・奉諭・奉揚・奉養・奉翼・奉禄・奉和
[下接語]
営奉・仰奉・欣奉・供奉・迎奉・虔奉・貢奉・祗奉・嗣奉・資奉・侍奉・修奉・粛奉・順奉・遵奉・承奉・職奉・信奉・進奉・親奉・推奉・宣奉・薦奉・瞻奉・追奉・伝奉・統奉・陪奉

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