尋(漢字)

普及版 字通「尋(漢字)」の解説


常用漢字 12画

(旧字)
12画

(異体字)
15画

[字音] ジン
[字訓] たずねる・つぐ・ひろ

[説文解字]

[字形] 会意
右+左。左は左手に呪具の工、右は右手に祝告の器である(さい)をもつ形。神に祈り、神の所在を尋ねるときに、左右に呪器・祝告をもって問う。〔説文〕三下に字をに作り、「繹(たづ)ね理(をさ)むるなり。工口に從ひ、(いう)寸に從ふ。工口は亂なり。寸は之れをち理むるなり。彡(さん)聲。此れ(じやう)(襄)と同なり」というが、すべて字形の解釈を誤り、字もまた彡声ではない。襄(じよう)は、死者の衣襟のうちに、呪具としての工・口を塡塞して、邪霊が屍体に憑(よ)りつくのを禳(はら)う意で、その用いる呪具は同じであるが、字の立意が異なる。神は定処なく、ときにはその祭るべきところを尋ねることがあり、〔礼記、郊特牲〕に「彼に於てせんか、此(ここ)に於てせんか」と所在を求める儀礼があって、(ほう)という。漢碑に字をみなに作り、に作るものはない。左右に手を開くを尋といい、一ひろの長さである。尋は左右の手を重ねる形であるから、「尋(かさ)ぬ」「尋(つ)ぐ」「尋(あたた)む」のような用義がある。

[訓義]
1. たずねる、神の所在をたずねる。
2. さぐる、ききただす、ものをとう。
3. かんがえる、すじみちを考える。
4. かさねる、つぐ、いたる。
5. と通じ、あたためる。
6. ひろ、ながい、ふかい、たかい。
7. つねの、なみの。
8. ついで、まもなく。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 タヅヌ・ツイデ・ツネニ・モチヰル・オフ・スナハチ・ヒロ・アタツ・タチマチ/常 トコトハ・イナバナ・ヨノツネ 〔字鏡集〕 モチヰル・シタガフ・ヤハラカ・コトハル・ヒロ・カサナル・ツグ・タヅヌ・スナハチ・ヲフ・ツネニ・タチマチ・ツイテ・アタツ・ツイヅ

[声系]
〔説文〕に声としてなど四字を収める。十一上は「旁深なり」、八上は「衣、大なり」とあって、ともに深大の意がある。

[語系]
zimは同声。にかさねる意があり、覃にはうちにこめる意がある。は酒などを温めること、は火熱を加えることをいう。

[熟語]
尋案・尋引尋繹・尋花尋壑・尋玩尋究尋景尋検尋査尋索・尋察・尋思・尋詩・尋時・尋春・尋勝尋誦尋蹤・尋常・尋丈尋趁・尋討・尋念・尋芳・尋味・尋味・尋夢尋盟尋幽・尋来
[下接語]
温尋・究尋・窮尋・研尋・考尋・思尋・詳尋・侵尋・深尋・斟尋・推尋・精尋・千尋・探尋・直尋・追尋・攀尋・万尋・百尋・訪尋・幽尋

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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