平に(読み)ヒラニ

デジタル大辞泉 「平に」の意味・読み・例文・類語

ひら‐に【平に】

[副]
相手に懇願するさま。なにとぞ。どうか。「平に御容赦を願います」
事の実行成立がたやすいさま。容易に。
直実だにも―渡りつく事難かるべし」〈盛衰記三五
ひたすら。いちずに。
「新大納言成親卿も―申されけり」〈平家・一〉
[類語]なにとぞ是非どうぞどうか願わくはくれぐれもなんとかぜひともまげてひとつなにぶんしんからこころから衷心返す返す強いて敢えて努めてできるだけなるたけなるべく可及的必ずきっと絶対何としてもどうしても是が非でもたって必ずや必定否が応でも否でも応でもいやでもいやとも是非ともとくととっくり重ね重ね

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精選版 日本国語大辞典 「平に」の意味・読み・例文・類語

ひら‐に【平に】

  1. 〘 副詞 〙
  2. 事がたやすく成り立つさまを表わす。容易に。
    1. [初出の実例]「直実だにも平(ヒラ)に渡付事難かるべし」(出典源平盛衰記(14C前)三五)
  3. そのことにもっぱら専念するさま、そのことの実現を強く所望するさまを表わす。ひたすら。切に。全く。
    1. [初出の実例]「常盛日来雖平所望」(出典:吾妻鏡‐正治二年(1200)九月二日)
  4. 相手に強く願ったり、命令したり、思い止まらせたりする気持を表わす。ぜひとも。どうか。
    1. [初出の実例]「ひらに御免あるべき由かたく申しあげ」(出典:東野州聞書(1455頃)一)

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