願わくは(読み)ネガワクハ

デジタル大辞泉 「願わくは」の意味・読み・例文・類語

ねがわく‐は〔ねがはく‐〕【願わくは/希わくは】

[副]《動詞「ねが(願)う」のク語法「ねがわく」+係助詞「は」から。「ねがわくば」とも》(多く、あとに願望を表す語を伴って)願うところは。望むことは。どうか。「―一日も早い解決のあらんことを」
[類語]強いて敢えてむりやり努めてできるだけ極力なるたけなるべく可及的必ずきっと絶対是非何としてもどうしても何が何でも是が非でも押してたってどうぞどうかくれぐれもなにとぞなんとかまげてひとつ必ずや必然必定必死不可避誓っててっきり違いないはず決まってすなわち否が応でも否でも応でもいやでもいやとも是非ともなにぶん平にしんからこころから衷心返す返す無理無理算段無理無体無理押し無理強制的強引強気強行独断独断的理不尽強硬頑強問答無用強要力尽く力任せ腕尽くごり押し断固一刀両断横柄威圧的否応無し頑として横紙破り横紙を破る有無を言わせず腕力に訴える横車を押す押し付けがましいねじ伏せる首に縄を付ける遠慮会釈もない遠慮高圧的高飛車頭ごなし押し通す押し付ける一方的豪腕

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精選版 日本国語大辞典 「願わくは」の意味・読み・例文・類語

ねがわく‐はねがはく‥【願は】

  1. 〘 副詞 〙 ( 動詞「ねがう(願)」のク語法助詞「は」が付いてできたもの。語源意識が失われて「ねがわくば」とも ) 願うところは。望むことは。多く、願望や希望表現を伴って、ひたすら願う意を表わす。どうか。こいねがわくは。漢文訓読から用いられた語法で、現代でも、文語調の文体に用いられる。
    1. [初出の実例]「祈(ネガハクハ)奇記を覧(み)る者、邪を却(しりぞ)け、正に入り、諸悪作(な)すこと莫(な)く、諸善奉行せむことを〈興福寺本訓釈 祈 禰加波久波〉」(出典日本霊異記(810‐824)上)
    2. 「ねがはくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃」(出典:山家集(12C後)上)

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