どうか(読み)ドウカ

デジタル大辞泉 「どうか」の意味・読み・例文・類語

どう‐か

[副]
1 心から丁重に頼み込む気持ちを表す。どうぞ。なにとぞ。「頼むからどうか見逃してくれ」
2 具体的な方法はともかくとして、ある問題の解決を望む気持ちを表す。なんとか。どうにか。「小遣いぐらいは自分でどうかする」
3 物事が普通とは異なる状態を表す。多く、変だ、あまり感心しない、などの気持ちを表す。どうにか。「今日のお前はどうかしたんじゃないか」「暑くてどうかなってしまいそうだ」
4 判断に自信がない、迷っているといった気持ちを表す。「本当かどうかわからない」「どうかな、難しいところだ」
5 確かな根拠はなくても、たぶんそうであろう、という気持ちを表す。どうも。どうやら。
「あなたがたは、―、年来のお交際つきあいらしく思われますが」〈里見弴・今年竹〉
[用法]どうか・どうぞ――「どうか(どうぞ)お願いします」「どうか(どうぞ)奥の方にお入りください」など、依頼の表現では相通じて用いられる。◇「どうか」は無理を承知で頼む意が強い。「どうかご承諾ください」◇「どうぞ」は勧誘の気持ちが強く、そのことをするかどうかは相手しだいになる。「どうぞお出かけください」また、「どうぞ」のあとを省略して、「どうぞ」だけで使うことができる。「どうぞ(お召し上がりください)」◇「どうかしたのか」「うまくできるかどうか」のように、異常な状態、不確かなようすを表す用法は「どうぞ」にはない。◇「なにとぞ」は、やや古風ないい方だが、丁寧な気持ちは「どうか」「どうぞ」より強い。手紙文などに多く使われる。「時節がら、なにとぞご自愛ください」
[類語](1)どうぞ・強いて・敢えて・むりやり・努めて・できるだけ・極力・なるたけ・なるべく・可及的・必ず・きっと・絶対・是非・何としても・どうしても・何が何でも・是が非でも・押して・たって・くれぐれも・願わくは・なにとぞ・なんとか・まげて・ひとつ・必ずや・必然・必定・必死・不可避・誓って・てっきり・違いない・はず・決まって・すなわち・否が応でも・否でも応でも・否いやでも・否いやとも・是非とも・なにぶん・平に・心しんから・心こころから・衷心・返す返す・無理・無理算段・無理無体・無理押し・無理強い・強制的・強引・強気・強行・独断・独断的・理不尽・強硬・頑強・問答無用・強要・力尽く・力任せ・腕尽く・ごり押し・断固・一刀両断・横柄・威圧的・否応無し・頑として・横紙破り・横紙を破る・有無を言わせず・腕力に訴える・横車を押す・押し付けがましい・ねじ伏せる・首に縄を付ける・遠慮会釈もない・無ぶ遠慮・高圧的・高飛車・頭ごなし・押し通す・押し付ける・一方的・豪腕

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精選版 日本国語大辞典 「どうか」の意味・読み・例文・類語

どう‐か

  1. 〘 副詞 〙 ( 副詞「どう」に助詞「か」の付いてできたもの )
  2. ① 一つの判断が必ずしも明確な根拠に基づかないでも、ほぼ成立しそうだ、という気持を表わす。どうやら。何だか。
    1. [初出の実例]「どうかぬしゃア見た様だ。今迄はどこにゐなさった」(出典:咄本・聞上手(1773)岡場所)
    2. 「今夜はどうか降りさうだから」(出典:歌舞伎・霜夜鐘十字辻筮(1880)序幕)
  3. ② 一つの事柄が理想的な姿でないながらも、まがりなりに成立する、という気持を表わす。何とか。どうにか。
    1. [初出の実例]「爰は北へ向ても南へ向ても賑な土地にて、どうか商ひも有さうなりしが」(出典:滑稽本・古朽木(1780)一)
  4. ③ 無理かも知れないけれども、こちらの願いをきいてほしい、という依頼・嘆願を表わす。何とぞ。たって。
    1. [初出の実例]「どうか工面の仕やうで、七夕(しっせき)前に取やりも済して、盆祭一通りにして貰たし」(出典:談義本・教訓雑長持(1752)四)
    2. 「どうか置いて下さいと何遍も繰り返して頼んだ」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉一)
  5. ④ 人や物事の状態が正常でないことについて、気がかりである場合、非難したい気持であるさまを表わす。
    1. [初出の実例]「本当にどうか遊ばしていらっしゃる」(出典:ゆく雲(1895)〈樋口一葉〉中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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