悲観(読み)ヒカン

デジタル大辞泉 「悲観」の意味・読み・例文・類語

ひ‐かん〔‐クワン〕【悲観】

[名](スル)
物事が思うようにならないため失望すること。「前途悲観する」⇔楽観
世の中や人生を悪と苦に満ちていると考えること。「悲観論」⇔楽観
[類語]考え事思案物思い考え心配気疲れ気苦労心痛心労懸念恐れ憂慮取り越し苦労杞憂恐れる不安危惧きぐ危懼きく疑懼ぎく胸騒ぎ気がかり心がかり不安心心細い心許こころもとない憂い気遣いわずら怖い危なっかしいおぼつかない頼り無いおののく動揺心騒ぎ煩慮憂惧ゆうぐ憂懼ゆうく憂い事気遣わしい痛心鬼胎ひやひやはらはらどきどきおどおどあぶなあぶな恐る恐るこわごわおっかなびっくりおじおじおずおずびくびくこわがる臆するおびえるびくつくおじるおじける恐怖恐れをなす悪びれる案ずる気が気でないそぞろ足が地につかない気が揉める居ても立ってもいられない矢も楯もたまらない居たたまれない生きた心地もしない気になる気に病む危険

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「悲観」の意味・読み・例文・類語

ひ‐かん‥クヮン【悲観】

  1. 〘 名詞 〙
  2. この世や人生は、悪と苦に満ちた悲しむべきものであると観ずること。厭世観を起こすこと。
    1. [初出の実例]「悲観する癖があるんです」(出典:野分(1907)〈夏目漱石〉七)
  3. 悲しんで失望すること。前途の望みを絶つこと。
    1. [初出の実例]「その度(たんび)夫婦はわが子の病勢を悲観したり」(出典:黴(1911)〈徳田秋声〉七〇)
  4. 仏語。あわれみいたむ心で衆生を見て、その苦を取り除くこと。
    1. [初出の実例]「真観・清浄観・広大智恵観・悲観(ヒクヮン)(〈注〉カナシミノクヮン)、および慈観あり」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)観世音菩薩普門品)

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