(読み)ショウ

デジタル大辞泉 「掌」の意味・読み・例文・類語

しょう【掌】[漢字項目]

常用漢字] [音]ショウ(シャウ)(呉)(漢) [訓]たなごころ たなうら てのひら つかさどる
てのひら。「掌握掌中合掌熊掌ゆうしょう落掌
職務として担当する。つかさどる。「管掌兼掌車掌職掌分掌
手に持つ。「鞅掌おうしょう
[名のり]なか
[難読]仙人掌サボテン掌侍じょう

た‐な‐ごころ【掌】

《手の中心の意》てのひら。手の裏。たなうら。
[類語]手の平手の裏手の内平手手の甲

た‐な‐うら【掌】

《手の裏の意》てのひら。たなごころ。たなうち
「―の内にこがねの大殿をつくらむといふとも」〈宇津保・忠こそ〉

しょう〔シヤウ〕【掌】

てのひら。たなごころ。

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精選版 日本国語大辞典 「掌」の意味・読み・例文・類語

た‐な‐ごころ【掌】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「手の心」の意 )
  2. 手のうちがわ。物をうけ支え、にぎりこむところ。手のひら。たなうら。たなうち。たなそこ。
    1. [初出の実例]「其の瓊(に)の端を囓(か)みて、左の掌(タナココロ)(別訓 たなうら)に置きて」(出典日本書紀(720)神代上(兼方本訓))
  3. たなごころ(掌)の中(うち)」の略。
    1. [初出の実例]「大門の内はたいこのたなごころ」(出典:雑俳・柳多留‐八(1773))

しょうシャウ【掌】

  1. 〘 名詞 〙
  2. てのひら。たなごころ。
    1. [初出の実例]「地のたいらかなること、掌(シャウ)(〈注〉タナココロ)のごとし」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)四)
  3. 明治の太政官制度の官職名の一つ。各官省に設置された判任官で、書類を上達し使部を取り締まった。その所属官省によって官掌省掌・職掌・院掌・校掌・台掌坊掌などの別があった。
  4. つかさどること。また、その人や職。〔日誌必用御布令字引(1868)〕

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普及版 字通 「掌」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] ショウ(シャウ)
[字訓] たなごころ・つかさどる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(尚)(しよう)。〔説文〕十二上に「手中なり」とあり、たなごころをいう。掌握することから、「掌(つかさど)る」意となる。に上の意があり、掌上を上、掌下を下という。上下は掌の上下を示す指事の字である。

[訓義]
1. たなごころ、てのひら。
2. つかさどる、おさめる、ただす。
3. うつ、掌でうつ。

[古辞書の訓]
和名抄〕掌 太古々路(たなごころ)。日本紀私記に云ふ、手掌、太奈曾古(たなそこ) 〔名義抄〕掌 タナゴゴロ・タナウラ・ツカサドル・タナソコ・マツル・タヒラカナリ 〔字鏡集〕掌 ツカサドル・タヒラカナリ・マツル・モム・タナウラ・タナソコ・タナココロ・ウツ・マホル

[語系]
掌tjiang、上・zjiangは声が近く、掌上を上という。は高い窓で神の臨むところ、また上の意がある。張・脹・帳tiangも声近く、張大にする意。掌は手を披(ひら)いて、そのたなごころの部分をいう。

[熟語]
掌握・掌印掌鞅・掌管掌櫃・掌故・掌股・掌指・掌事掌執掌珠・掌上・掌心・掌中・掌典・掌統掌把・掌判・掌掌模・掌文掌綸・掌漏
[下接語]
握掌・運掌・開掌・合掌・管掌・監掌・金掌・兼掌・股掌・鼓掌・高掌・指掌・職掌・随掌・仙掌専掌・唾掌・抵掌・典掌・拍掌・反掌・臂掌・撫掌・覆掌・分掌・熊掌・落掌・領掌

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デジタル大辞泉プラス 「掌」の解説

掌(てのひら)

日本のポピュラー音楽。歌は日本のバンド、Mr.Children。2003年発売。作詞・作曲:桜井和寿。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【手】より

…手根と中手とは骨格でははっきり区別されるが,外形的には続いていて境界はない。両者合わせて軽くへこんだ皿状をなし,その凹面(前面)を〈手掌(しゆしよう)palm〉〈手のひら〉または〈たなごころ〉といい,凸面を〈手背back of the hand〉または〈手の甲〉という。指は5本あって,これを橈骨の側から尺骨の側へ順次に〈第1指,母指,親指〉〈第2指,示指,人差指〉〈第3指,中指(ちゆうし∥なかゆび)〉〈第4指,薬指(やくし∥くすりゆび)〉〈第5指,小指(しようし∥こゆび)〉と呼ぶ。…

※「掌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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