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木霊 こだま

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

木霊
こだま

木の精霊のこと。木々に精霊が宿っていると考える樹木崇拝の一つ。木に傷をつければ痛む,切倒せば死ぬとされ,供物を捧げれば人々に恩恵を与え,また無視すれば災害をもたらすと考えられたことから生じた。

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デジタル大辞泉の解説

こ‐だま【木霊/×谺/木魂】

[名](スル)《近世初めまでは「こたま」》
樹木に宿る精霊。木の精。
「―が攫(さら)うぜ、昼間だって容赦はねえよ」〈鏡花高野聖
1がこたえるものと考えたところから》声や音が山や谷などに反響すること。また、その声や音。山びこ。「銃声が谷間に―する」
歌舞伎下座音楽で、小鼓2丁を下座と上手舞台裏とに分かれ、響き合うように打つもの。深山幽谷などの趣を出す。

こだま[列車]

東海道山陽新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。昭和39年(1964)の東海道新幹線の開業とともに運行を開始。「ひかり」などの乗り継ぎに用いられる緩行列車で、山陽新幹線開業後も途中区間を結ぶのみで東京博多間直通などはない。

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世界大百科事典 第2版の解説

こだま【木霊】

樹木に宿る精霊をいう。《和名抄》では樹神を〈和名古多万〉としている。また《源氏物語》の〈手習〉に〈たとひ,まことに人なりとも,狐・木魂やうのものゝ,欺きて,とりもて来たるにこそ侍らめ〉とあり,木霊は古くから怪異をなす霊とされていた。《徒然草235段にも〈あるじなき所には……こたまなど云ふ,けしからぬかたちもあらはるるものなり〉とある。また《嬉遊笑覧》などでは天狗のこととされている。今日では,木霊は山などで人の声を反響する山彦のこととされているが,もとは山彦も山の樹木に宿る精霊のなせるわざと考えられていた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

木霊
こだま

樹木に宿る精霊。また転じて山の反響をいう。樹木に精霊の宿ることは、広く諸民族に信じられていた。日本でも同様で、『延喜式(えんぎしき)』には、遣唐使船をつくるための樹木を伐採するとき、木霊ならびに山の神を祭ったという記事がある。『源氏物語』や『徒然草(つれづれぐさ)』では妖怪(ようかい)ふうのもののように記されている。沖縄でキジモノといわれる妖怪も木の精の意で、古木をすみかにした童形の魔物で、これと親しくなると漁運に恵まれ、富み栄えたという話が多い。山の樹木の霊であっても、船材にするため海の漁と関連するのであり、また霊的なものが妖怪化する過程をみることができる。山の反響の谺(こだま)は、音声が山に当たって返ってくるのを、山の霊がこたえるのだと考えたものである。山彦(やまびこ)、山響き、山鳴りなどといい、山の神、山男、天狗(てんぐ)、天邪鬼(あまのじゃく)などが人まねをするともいう。物理現象を怪異現象のように受け止めていたのである。[井之口章次]

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世界大百科事典内の木霊の言及

【魑魅魍魎】より

…また螭蜽とも書く。中国の《左伝》の注に〈魑魅は山川の異気の生む所にして人に害をなすもの〉,また,《国語》の〈木石の怪を夔蜽(きもうりよう)と曰(い)う〉の注に〈蜽は山精,好んで人の声を斅(まな)びて人を迷惑(まどわ)す〉とあるように,こだま,すだまの類をさす。これらは地方的な精霊であるため,中央集権的な神々の体制には服さず,それゆえ,人々が何の準備もなくこうした精霊と遭遇するのは危険であるとされた。…

【山彦】より

…大気中を伝わる音波が固体面によって反射され,音源の方向に戻って来る現象。こだま,エコーともいう。一般には野外で音波が山体,崖,木立,家屋など大規模な地物で反射して来る場合にいい,室内で起こる同種の現象は反響(場合によっては残響)と呼ぶ。…

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