紋(読み)モン

デジタル大辞泉 「紋」の意味・読み・例文・類語

もん【紋/文】

1 物の表面に表された図形。あや。紋様。「波形の―を描く」
2 代々その家で定め伝えられる家のしるし。紋所。定紋じょうもん。「―のついた羽織」
[類語](1)模様・文様もんよう・文あや・文目あやめ・地紋じもん・柄がら・紋柄もんがら・図柄・絵柄・図様・図案・意匠・パターン・デザイン・プリント/(2)紋章・家紋・紋所・旗印・五つ紋

もん【紋】[漢字項目]

[常用漢字] [音]モン(呉) [訓]あや
1 模様。あや。「紋様/衣紋えもん・小紋こもん・指紋・地紋・蛇紋・掌紋・声紋・波紋・斑紋はんもん・風紋・無紋」
2 家のしるし。「紋章・紋所もんどころ・紋服/家紋・金紋・定紋じょうもん」
[名のり]あき

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精選版 日本国語大辞典 「紋」の意味・読み・例文・類語

もん【紋・文】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 模様。あや。
    1. [初出の実例]「雲鳥のもんの綾をや染むべき」(出典:大和物語(947‐957頃)一五九)
    2. [その他の文献]〔礼記‐楽記〕
  3. ② 古くから家々で定めている、その家を表わす印としての図柄。紋所。紋章。
    1. [初出の実例]「萌黄の下襲、御家のもんのもかうを色々に織りたりしにや」(出典:増鏡(1368‐76頃)一三)
  4. ③ 楊弓で当たった矢数を示すそろばん状の道具。
    1. [初出の実例]「乳母の矢一つあたれば紋に二つに立つ」(出典:楊弓射礼蓬矢抄追考(1688)紋の次第)

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普及版 字通 「紋」の読み・字形・画数・意味

紋
常用漢字 10画

(旧字)
10画

[字音] モン
[字訓] あや・しわ

[字形] 形声
声符は(文)(ぶん)。〔玉〕に「綾(りようもん)なり」とあり、織紋をいう。わが国では紋章・紋所の意に用いる。

[訓義]
1. あや、あやおり、かた。
2. しわ、すじ。
3. もん、紋所。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 アヤ 〔字鏡集〕 アヤ・アヤノモン

[語系]
・・miunは同声。はもと文身、は文身の美をいう。文章は彰、もと文身の美をいう字であった。

[熟語]
紋銀▶・紋穀▶・紋楸▶・紋足▶・紋理▶
[下接語]
衣紋・花紋・家紋・渦紋・奇紋・綺紋・魚紋・玉紋・金紋・虎紋・紋・細紋・指紋・地紋・手紋・水紋・皺紋・粟紋・池紋・波紋・斑紋・風紋・鳳紋・羅紋・竜紋・綾紋

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世界大百科事典(旧版)内の紋の言及

【歌舞伎】より

…彼は上方から下った世話物の名優4世市川小団次と提携し,音楽劇的に情緒豊かな,その一面に写実を徹底的に推し進めた多くの作品を作った。《蔦紅葉宇都谷峠(つたもみじうつのやとうげ)》《鼠小紋東君新形(ねずみこもんはるのしんがた)》《三人吉三廓初買》《勧善懲悪覗機関(かんぜんちようあくのぞきがらくり)》など,現代にも〈黙阿弥物〉の名で名作として伝わる数多くの世話物を精力的に書きつづけた。黙阿弥の作品は,先輩の鶴屋南北の作風を受けながら,それとは質を異にする。…

※「紋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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