文目(読み)アヤメ

  • ▽文目
  • 文目 (アヤメ)

デジタル大辞泉の解説

織物や木目(もくめ)などに現れた模様。いろどり。あや。
(多くはあとに「知らず」「分かず」「見えず」などの語を伴って用いる)
㋐物の区別。見分け。けじめ。
「―も知れない闇の中から、硫黄が丘(たけ)の山頂…空中に現われ出る」〈有島生れ出づる悩み
㋑物事の筋。道理。条理。分別。
「何の―も知らぬ賤(しづ)の男(を)も」〈・胡蝶〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 綾織物の織り目。また、模様。あや。
※朝光集(995頃)「おぼつかな錦もみえぬ闇の夜に何のあやめをおるにかあるらん」
② 視覚などによって識別すべき模様や物のかたち。物の区別。あいろ。「あやめも分かぬ」などと、下に打消の意の語を伴う場合が多い。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「あがほとけ、なほ見せ給へ。〈略〉まだあやめも見えざりしをだに」
③ 物事の論理的な筋道。また、物事を順序立てて考えること。条理。分別。「あやめも知らず」などと下に打消の意の語を伴うことが多い。
※源氏(1001‐14頃)帚木「なにのあやめも思ひしづめられぬに」
④ ハモのすり身を、豆腐と一緒に田楽にして、皿に盛り、葛餡(くずあん)をかけた料理。
[補注]②③は和歌では「菖蒲(あやめ)」にかけて用いることが多い。

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