翻訳|sailor
南アフリカ共和国の医学者。プレトリアの生まれ。父のアーノルドArnold Theiler(1867―1936)は獣医で熱帯病の研究者。1916年ケープ・タウン大学に入り、卒業後イギリスに留学、セント・トーマス病院とロンドン熱帯病医学校で医学を学ぶ。のちアメリカに渡り、1922年ハーバード大学医学部で研究を始め、1930年ロックフェラー財団国際保健部に移った。1928年に黄熱ウイルスがサルに感受性を示すことが発見されたが、1930年セーラーは黄熱ウイルスがハツカネズミに感受性をもつことを発見、継代して弱毒化に成功。これが契機となって黄熱ウイルスの研究は急速に進歩し、ワクチンも開発された。「黄熱およびその治療法に関する発見」により、1951年ノーベル医学生理学賞を受賞した。
[中川米造]