デジタル大辞泉
「詰」の意味・読み・例文・類語
つめ【詰(め)】
1 詰めること。また、詰めるもの。「瓶の口に紙で詰めをする」
2 はし。はじっこ。きわ。「橋の詰め」
3 将棋で、決着のつきそうな最後の段階。転じて、物事に決着をつける最後のところ。「詰めが甘い」「捜査が詰めの段階に入る」
4 「御詰」に同じ。
5 《多く「ツメ」と書く》「煮詰め」の略。
6 《「振り袖」に対する「袖詰め」の意から》年増の女。
「枕のお伽が御用ならば、振袖なりと―なりと」〈浄・丹波与作〉
づめ【詰(め)】
[語素]《動詞「つ(詰)める」の連用形から》
1 名詞の下に付く。
㋐容器などに物を詰め込んだ状態やそのものを表す。「瓶詰め」「一二個詰め」
㋑もっぱらそれをもって判断する意を表す。「理詰め」「規則詰め」
㋒そこに勤めている意を表す。「本店詰め」「警視庁詰め」
2 動詞の連用形の下に付いて、その動作・状態がずっと続いているという意を表す。「歩き詰め」「笑い詰め」「立ち詰め」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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つめ【詰】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 動詞「つめる(詰)」の連用形の名詞化 )
- ① 物をつめこむこと。物を容器などにつめること。また、そのつめたもの。多く、他の語と複合して用いる。
- ② 穴またはすきまにつめこむもの。つめもの。栓(せん)。
- [初出の実例]「ひまのあきたる所につめかふといへる、つめ如何」(出典:名語記(1275)四)
- ③ きまった場所で一定時間勤めること。詰所や役所などに出勤していること。また、その場所やその人。
- [初出の実例]「御要害の詰(ツ)め詰めを、落もなく目を付くるは」(出典:歌舞伎・狭間軍記鳴海録(桶狭間合戦)(1870)序幕)
- ④ 物の端。いちばん端、またはいちばん奥のところ。きわ。
- [初出の実例]「打橋の 都梅(ツメ)の遊びに 出でませ子」(出典:日本書紀(720)天智九年五月・歌謡)
- 「宇治橋のつめにぞおしよせたる」(出典:平家物語(13C前)四)
- ⑤ 最後。結局。結末。しきり。限り。→つめは(詰━)。
- [初出の実例]「さやうに御のべあらんには、いづくにつめがさうばこそ」(出典:幸若・笈さかし(室町末‐近世初))
- ⑥ 能・狂言で、一曲の眼目となる所。急所。やま。
- [初出の実例]「ことさらふぜいをもちたるつめをたしなみて、かくべし」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)六)
- ⑦
- (イ) 茶会で、末席にすわる客。末客。
- [初出の実例]「此外格子をつめに一座のながめ初会は恋をはなれてむつかしく」(出典:浮世草子・色里三所世帯(1688)下)
- (ロ) 茶師(葉茶を詰めた者)。
- ⑧ 役者の階級のもっとも下級の称。
- [初出の実例]「年々九州路へ座本してゆき、立役、かたき役、つめはやし迄手人(てびと)にてすまし」(出典:古今役者大全(1750)四)
- ⑨ ( 振袖に対して袖詰・脇詰の着物の意から ) 年増(としま)の女。
- [初出の実例]「枕のおとぎが御用ならばふり袖なりとつめなりと」(出典:浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中)
- ⑩ 勝負が決まりそうな最後の段階。
- (イ) 蹴鞠(けまり)で、つめ寄せること。
- [初出の実例]「鞠をあそばしける。御つめには、かしわぎのゑもんのかみ参り給ふ」(出典:御伽草子・猿源氏草紙(室町末))
- (ロ) 将棋で、王将をつめること。勝負が決まりそうな最後の局面。
- (ハ) 相撲で、相手を土俵ぎわに攻めたてること。
- ⑪ ( ⑩から転じて ) 一般に物事の決着をつけるべき最後の追込みのところ。
- [初出の実例]「将棊より出たる世話〈略〉王手つめにする」(出典:男重宝記(元祿六年)(1693)三)
- ⑫ 牢内の便所。また、大便。
- [初出の実例]「詰をおしゆる事〈略〉かふかともせっちんともゆふが、御牢内じゃアながかわり詰の神様、詰には本ばん・本助ばんとて二人役人があって」(出典:獄秘書(1818))
- ⑬ 人が大勢つまっていること。大入り。
- [初出の実例]「此顔見世もワアワ詰(ツメ)だ」(出典:滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下)
- ⑭ 「つめにんぎょう(詰人形)」の略。
- [ 2 ] 〘 造語要素 〙 ( 動詞「つめる(詰)」の連用形から ) 動詞の連用形の名詞化したものの上に付いて、その動作が間断なく、続けて行なわれることを表わす。多く「つめ…に…(する)」の形をとる。「つめ鳴き」「つめ吹き」「つめ遣り」「つめ行き」など。→づめ(詰)。
- [初出の実例]「王━が人だにくれば茶をつめじいにしいるぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)八)
づめ【詰】
- 〘 造語要素 〙 ( 動詞「つめる(詰)」の連用形から )
- ① 名詞に付いて、詰めること、詰めているさまなどを表わす。
- (イ) 容器またはそれに類するものに物を詰めこんだ状態や、そのものを表わす。「箱づめ」「瓶(びん)づめ」など。
- [初出の実例]「牛肉の鑵詰(ヅメ)の一つを」(出典:土(1910)〈長塚節〉二〇)
- (ロ) そのものが詰めこんである状態を表わす。「氷づめ」「一ダースづめ」「三個づめ」など。
- (ハ) 場所など、そこに勤務している意を表わす。「支店づめ」「警視庁づめ」など。
- [初出の実例]「東国づめのとし、ある大名の御前死去の後、家中は若殿なきを悲しみ」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)一)
- (ニ) それに近い場所を表わす。「橋づめ」「西づめ」など。
- ② 連続しているさまを表わす。
- (イ) 動詞の連用形に付いて、その動作、状態を続けている意を表わす。「笑いづめ」「叱られづめ」など。どおし。
- [初出の実例]「うちでもえぼしかみしもきづめにしてはったとしているほどに」(出典:玉塵抄(1563)二五)
- (ロ) 理、理屈、義理、規則などの語に付いて、もっぱらそれによって判断したり、議論したりすることを表わす。「理づめ」「規則づめ」など。
- ③ 遊女などの年季勤めをするとき、その身売の金額に付けて用いる。
- [初出の実例]「品川へ売ってやれば、十両詰めから上の代物」(出典:浄瑠璃・神霊矢口渡(1770)四)
つまり【詰】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 動詞「つまる(詰)」の連用形の名詞化 )
- ① 物の終わりの部分。もののはて。すみ。ゆきどまり。つまりつまり。
- [初出の実例]「あそこの面道におっかけては、はたときり、ここのつまりにおっつめては、ちゃうどきる」(出典:平家物語(13C前)四)
- ② 行きづまること。困窮すること。また、事件・行為などの結末・結果。ことの落着。結局。
- [初出の実例]「京中のつまり以外也。恣人日々入云々」(出典:大乗院寺社雑事記‐永正元年(1504)六月二六日)
- [ 2 ] 〘 副詞 〙
- ① 事件の展開する最後の段階では。はては。結局。とどのつまり。
- [初出の実例]「つまり隼人、又次を切殺し懐中を尋ねる」(出典:歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)三)
- ② 論理のおちつくところでは。結局。
- [初出の実例]「君は毎常(いつも)刀を挿して御出なさるが、それは畢竟(ツマリ)何の為になさるのでござりますと問へば」(出典:開化のはなし(1879)〈辻弘想〉初)
- ③ 一言で説明してしまえば。簡単に言い換えれば。結果的に。要するに。すなわち。
- [初出の実例]「相談したとて先方が神でもなければ陰陽師でも無く、つまり何もわからぬと」(出典:武蔵野(1887)〈山田美妙〉上)
つみ【詰】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「つむ(詰)」の連用形の名詞化 ) つむこと。将棋で王将が敵の駒に囲まれてまったく動けなくなること。王将がどのように動いても敵の駒にとられる状態になること。
- [初出の実例]「一手か二手で拶(ツミ)にならう。哀れな事」(出典:読本・双蝶記(1813)一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「詰」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の詰の言及
【歌舞伎】より
…しばしば心象表現を兼ねる。 片シャギリ松羽目物,口上,大序の幕明き,時代物の大詰に太鼓,能管で打ち囃す格調の高い囃子。〈シャギリ〉を囃す楽器から大太鼓を除いたもの。…
【茶事】より
…(6)不時 臨時の会,予約されていない,という場合と,食事の時刻をはずすという2通りの解釈がある。(7)口切 11月にその年の新茶を詰めてある茶壺の封を切って,その場で石臼でひいて供する。茶の湯の新年行事で最も重大視されている。…
※「詰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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