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買戻し かいもどしWiederkauf

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

買戻し
かいもどし
Wiederkauf

不動産の売主売買契約と同時にした特約によって解除権を留保し,買主が最初に支払った代金と契約費用を返還して売買解除し,いったん買主に帰属した不動産を取戻すことをいう (民法 579) 。買戻特約付き売買は,再売買予約付き売買とともに,金融取引上,債権担保の方法として利用され,譲渡担保と同一の機能を営む。しかし,民法は買戻しの特約について厳格な要件を定めているので,実際には,あまり利用されていない。

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デジタル大辞泉の解説

かい‐もどし〔かひ‐〕【買(い)戻し】

[名](スル)
買い戻すこと。
売り主が一度売った不動産をその売買契約締結の際の特約により、一定期間内に買い主に対して売買代金と契約費用を返還して取り戻すこと。解除権を留保した売買。
信用取引先物取引で、売り約定をして未決済のままであるときに、現物を渡さずに、反対に買い戻して決済すること。買い埋め。

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世界大百科事典 第2版の解説

かいもどし【買戻し Wiederkauf[ドイツ]】

ある物とくに不動産をいったん売却した人が,あらかじめ相手方と結んだ特約に基づき,後日その売買契約を解消して物件を取り戻すこと。およそ売却は売切りとなるのが通例であり,いちど売っておきながら後でまたわざわざ買い戻すというのは,単に物を金銭に替えてしまうこと以外の目的が存するわけである。(1)買戻しの役割・機能 不動産をかたにして融資を受ける方法としては,抵当権(民法369条)が最も代表的である。しかし,金銭を貸す側が強い立場を利用して抵当以上に有利な担保を要求する場合もあれば,借りる側の返済見込みが不確実なため後始末の簡便な担保手段を貸し手から求められる場合もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

買戻し
かいもどし

売買契約の際に、売り主が将来目的物を買い戻すことのできる権利を留保しておくことを買戻しの特約といい、そのような特約に基づいて、いったん買い主に帰属した目的物を取り戻すこと、およびそのような制度を買戻しという(民法579条~585条)。その経済的作用は、所有権移転の形式による債権担保であり、目的物を金融などのために一時手放す場合に用いられる。
 買戻しとなるための要件は、目的物が不動産に限られ、買戻し代価は売買代金に契約の費用を加えたものであること(民法579条)。買戻し期間は10年を超えることができない(580条1項)などであり、以上の要件を満たした買戻しの特約は、登記することによって、第三者に対抗することができる(同法581条1項)。買戻し権は他人に譲渡することができ、登記によって第三者に対抗することができる。
 買戻しの実行方法は、買戻し義務者に対する意思表示によって行われる。その際、買い主の支払った代金と契約費用とが返還されなければならない。買戻しの効果は各当事者に原状回復義務が生じることである。したがって、目的の不動産の所有権は、買戻し権者に当然に復帰する。買戻しの制度は、不動産に限られ、買戻しの期間の限定、買戻し代価などの点で、その要件が厳しいため、「再売買の予約」(売買に際して売り主が将来ふたたび買い戻す旨を予約すること)などに比べて利用度は低い。[淡路剛久]

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世界大百科事典内の買戻しの言及

【信用取引】より

…具体的には,顧客が株式の売買を行う際に,証券会社が売付株券または買付代金を貸与し,これによって現株または資金の全額をもたない者にも売買を可能にした取引である。信用取引の決済は,反対売買(信用買いの場合は転売,信用売りの場合は買戻しという)を行い差金の授受で済ますのが通例で,その意味では,第2次大戦前行われていた清算取引とも似ているが,証券会社間の売買はあくまで普通取引(4日目受渡し)の形をとっている点において,清算取引と異なっている。すなわち証券会社は売買成立の日から4日目の決済日に買付代金の貸付け(買付株券は担保にとる),または売付株券の貸付け(売付代金を担保にとる)を行って,それぞれ決済するものである。…

※「買戻し」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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