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高脂血症 こうしけつしょう hyperlipidemia; hyperlipemia

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高脂血症
こうしけつしょう
hyperlipidemia; hyperlipemia

血液中のコレステロール中性脂肪など,1つまたはそれ以上の脂質分画が増加し,正常値をこえた状態をいう。特に血清が白濁して,トリグリセリド濃度の増加している場合をさすこともあるが,現在では高脂質血症,高リポ蛋白血症と同義語として使われることが多い。

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知恵蔵2015の解説

高脂血症

血清脂質にはコレステロール(遊離型、エステル型)、トリグリセリド(中性脂肪)、リン脂質遊離脂肪酸などがあり、いずれもたんぱく質と結合している。たんぱく質と脂質の結合した物質をリポたんぱく質という。高脂血症は、これらの脂質やリポたんぱく質が血中で増加する。リポたんぱく質にはカイロミクロン、低比重リポたんぱく質(LDL : low density lipoprotein)、高比重リポたんぱく質(HDL : high density lipoprotein)などがある。食事の影響が大きく、動脈硬化症と深い関係がある。

(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

こうしけつ‐しょう〔カウシケツシヤウ〕【高脂血症】

血液中の脂質値が異常に高い症状。総コレステロール中性脂肪LDLコレステロール(悪玉)の値が基準値より高く、HDLコレステロール(善玉)の値が基準値より低いなど、脂質の値に異常がある状態の総称。日本動脈硬化学会が平成19年(2007)に発表した指針により、前記の診断基準から総コレステロール値がはずされ、さらにHDLコレステロール値が低い状態を「高脂血症」とよぶのは適切でないということから、名称も「脂質異常症」に変更された。

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百科事典マイペディアの解説

高脂血症【こうしけっしょう】

血液中に存在する,コレステロールリン脂質中性脂肪(トリグリセライド),遊離脂肪酸の4種の血清脂質が異常に多い状態。4種のうち,コレステロール値が高い高コレステロール血症と,中性脂肪値の高い高トリグリセライド血症が問題となる。
→関連項目かくれ肥満

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生活習慣病用語辞典の解説

高脂血症

血液中にコレステロールや中性脂肪などの脂肪分が異常に増える状態のことで、自覚症状はほとんどありません。脂肪分 (脂質) は生きていく上で必要な成分ですが、多すぎると動脈硬化が進行し、脳卒中心筋梗塞などを引き起こす原因となります。

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食の医学館の解説

こうしけっしょう【高脂血症】

《どんな病気か?》
〈自覚症状がないまま進行し、動脈硬化、心筋梗塞をまねく〉
 血液に含まれる成分はたくさんありますが、脂質もその1つです。そしてその脂質には、コレステロール、トリグリセリド(中性脂肪(ちゅうせいしぼう))、リン脂質、遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)の4つの種類があります。
・4つの脂質の働き
●コレステロール=骨格をつくり、ホルモンや胆汁酸(たんじゅうさん)のもとになる。
●トリグリセリド=エネルギー源として皮下脂肪(ひかしぼう)に蓄えられる。
●リン脂質=細胞膜(さいぼうまく)の表面をつくる材料になる。
●遊離脂肪酸=蓄積されないエネルギー源。
 これらのうち、1つでも正常値より高い状態にある場合が、高脂血症(こうしけっしょう)です。
 とくに、コレステロール、トリグリセリドのうちでも、
●総コレステロール=220mg/dl以上
●LDLコレステロール=140mg/dl以上
●HDLコレステロール=40mg/dl未満
●トリグリセリド=150mg/dl以上
のいずれかに該当した場合に、高脂血症と診断されます。
 高脂血症は、遺伝因子、食事などの環境因子によって、また肥満や糖尿病(とうにょうびょう)、腎疾患(じんしっかん)などの1症状としてみられます。
 自覚症状がないため、検査を受けてはじめてわかるというケースが多く、そのまま知らずに進行してしまうと、動脈硬化(どうみゃくこうか)、狭心症(きょうしんしょう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)、脳梗塞(のうこうそく)、大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)を引き起こす原因となってしまいます。とくに高脂血症は動脈硬化の最大の原因です。
 生活習慣病の複合的な発症を予防するためにも、各検査項目の正常値をつねに維持するよう、心がけましょう。
 高脂血症の予防も改善も、食事療法が中心です。そして、同時に運動をすることによって、さらに効果が得られます。
 運動は、ほかの生活習慣病と同様に、とくに脂肪を燃焼させることがたいせつなので、有酸素運動(ゆうさんそうんどう)が効果的です。
 脂肪は運動開始後15~20分後に燃焼が大きくなるといわれているので、最低でも15分以上、運動を継続する必要があります。
《関連する食品》
食物繊維を積極的に摂取し、タイプ別に対処〉
 高脂血症に好ましい食生活は、適正なカロリーコントロールと適度な有酸素運動を基本に、検査結果に基づいたタイプ別の対処が必要になります。
 コレステロールが多いタイプでは、脂肪の摂取を制限し、食物繊維や植物性たんぱく質を多くとること、トリグリセリドが多いタイプでは、蔗糖(しょとう)、果糖、アルコールの摂取を制限し、不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)を積極的に摂取すること、そしてHDLコレステロールが低いタイプは、糖質の摂取を制限することがポイントです。
○栄養成分としての働きから
 このようなポイントをふまえたうえで、高脂血症に効果的なのが食物繊維を多く含む食品です。水溶性の食物繊維は、コレステロールを便といっしょに排泄(はいせつ)するため、コレステロール値を下げてくれる作用があります。ゴボウオクラ、切り干しダイコンなどの野菜、シメジなどのキノコ類、リンゴバナナなどのくだもの類、こんにゃくワカメなどを積極的に摂取しましょう。
 不飽和脂肪酸もコレステロール値を下げる作用があります。とくに近年話題になったIPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は効果的で、アジやイワシカツオサンマ、サバなどの青背の魚に多く含まれています。
〈抗酸化食品がコレステロールから動脈壁をまもる〉
 コレステロールを動脈壁(どうみゃくへき)に付着させないように、抗酸化食品(こうさんかしょくひん)を摂取することも必要です。ビタミンA、C、Eやカテキンセサミンなどの抗酸化物質を含む食品が効果的です。ビタミンAはニンジンピーマンなどの緑黄色野菜のほか、ウナギにも多く含まれます。ビタミンCはイチゴサツマイモ、ビタミンEはカボチャアーモンドなどから摂取することができます。また、カテキンは赤ワイン、緑茶、セサミンはゴマが代表格です。
〈内臓肉、魚卵、たまごは高コレステロール食品〉
○注意すべきこと
 肉類、とくにレバーなどの内臓肉、いくら、かずのこ(生)、たらこ(生)、すじこなどの魚卵類、たまご類などのコレステロールの多い食品、ケーキクッキーなどの糖質の多い食品、脂身(あぶらみ)の多い肉やバターなどの動物性油脂を多く含む食品などの摂取をひかえましょう。そのほか、イカ(スルメ、生・焼き・くんせい)、ヤツメウナギ(干し)、シシャモ(生干し・生)、牛(腎臓)、ウニ(生ウニ)、しらす干し、ホタルイカ(生)などもコレステロールを多く含む食品です。
 また、生活水準の向上、豊かな食生活にともなって、この10年間で、日本人のコレステロール値は、1年におよそ1mg/dlずつ増加し続けています。
 この現象は成人だけでなく、若年層にも大きな影響をおよぼし、生活習慣病の低年齢化に拍車をかけてしまいます。つねに、コレステロールの摂取量には気をつけた食生活を心がけることがたいせつです。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうしけつしょう【高脂血症 hyperlipemia】

血液中に脂肪が増加した病的状態をいう。脂肪としては通常コレステロールとトリグリセリドを指す。高脂質血症hyperlipidemiaもほぼ同義語として用いられる。脂肪は血液中でアポリポタンパク質と複合体を形成して存在しているので,近年その複合体の質的異常としてとらえ,高リポタンパク質血症hyperlipoproteinemiaの名称がよく使われている。高リポタンパク質血症は成因によって家族性と続発性とに大別される。

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大辞林 第三版の解説

こうしけつしょう【高脂血症】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高脂血症
こうしけつしょう
hyperlipemia

従来、中性脂肪(トリグリセライド、トリグリセリド)数値、コレステロール数値、あるいはHDLコレステロール(高比重リポタンパクコレステロール)数値の異常を高脂血症と総称していたが、HDLコレステロール数値は分けて考えるべきという指摘と、欧米の慣習を取り入れて脂質異常症とされた。[中村治雄・編集部]

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世界大百科事典内の高脂血症の言及

【動脈硬化】より

…ところが,脳卒中の内容をみると,脳梗塞による死亡が3.9人から59.8人と約15倍に増えてきており,70年に脳出血と脳梗塞の比がついに逆転した。(94年の虚血性心疾患の対10万年死亡率は74人,脳卒中は97人,うち脳梗塞は54.4人である)このように,近年日本においても虚血性心疾患や脳梗塞,いいかえれば動脈硬化性疾患が増加の一途をたどっているという事実は,大都市の一部において食餌性の高脂血症に伴った虚血性心疾患がみられ,しかも30歳代の心筋梗塞をしばしば経験するようになったことからも十分うなずける。
[動脈硬化の危険因子]
 動脈硬化症の成因は多元的なものとみなされており,高脂血症などの体液因子,血管壁の代謝異常や高血圧による局所的因子,食事組成やストレスなどの社会文化的条件,それにこれら多元的な因子の根底に遺伝的因子が存在している。…

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