鮭・鮏(読み)さけ

大辞林 第三版の解説

サケ目サケ科の海魚の総称。一般に、サケ(シロザケ)・ギンザケ・ベニザケ・サクラマス・カラフトマス・マスノスケなどをいう。
の一種。全長1メートルに及ぶ。体形は比較的細めで、やや側扁する。体色は普通、背面が藍灰色、腹面は銀白色。産卵期になると雄の上あごは曲がり、体側に黒・黄・桃色の混じった雲状斑を生ずる。産卵は川の上流で行われる。重要な食用魚で、卵巣も筋子すじこ・イクラとして食用。北洋に広く分布。シロザケ。アキアジ。トキシラズ。シャケ。 [季] 秋。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 サケ科の魚。全長約一メートルに達する。体はやや細長い紡錘形。脂鰭(あぶらびれ)がある。体色は背部が青灰色、腹部が銀白色であるが、繁殖期には、体の背側部と体側部が暗緑褐色に変じ、体側に赤い雲状斑が現われる。秋から冬に、生まれた河川をさかのぼって上流の砂利底に産卵・受精し、やがて死ぬ。産卵期の雄は吻(ふん)部が突き出して曲がるので俗に「鼻曲がり」と呼ばれる。孵化した稚魚は砂利層の中で卵黄を栄養にしながら冬を越す。翌春、砂利層から外へ出てしばらく川にとどまり、五~七センチメートルになって海に下る。本州以北に分布し、東北、北海道、サハリン、カムチャツカ方面が主漁場。肉は淡紅色を呈し美味で、秋から冬にかけてが旬(しゅん)であり、秋に産卵のために川をのぼってくるサケを「秋味(あきあじ)」と呼ぶ。重要な食用魚で、塩焼き、かすづけ、あらまきなどにして食べるほか、燻製、かん詰めなどにもされる。卵巣はすじこ、イクラなどにする。しゃけ。しろざけ。ときしらず。さけの魚。《季・秋》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
※宇治拾遺(1221頃)一「是も今は昔、越後国より鮭を馬におふせて、廿駄斗、粟田口より京へ追ひいれけり」
※暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉四「襷(たすき)をかけた六十ばかりの婆さんが、塩びきの鮭(サケ)を洗ってゐた」

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