デジタル大辞泉 「鶯」の意味・読み・例文・類語
うぐいす〔うぐひす〕【×鶯】
2 声の美しい女性をいう語。「
3 「鶯色」「鶯茶」の略。
4 草紙などを
5
6 《中世語》
[補説]作品名別項。→鶯
( 1 )「春告げ鳥」の異名のとおり、春を待って、あるいは春の到来を告げて鳴く鳥と捉えられるのが普通だが、「古今集」には、落花や行く春を惜しんで鳴く晩春の鶯も見られる。春が過ぎても鳴く鶯を「老鶯」といい、夏の季語となる。
( 2 )和歌では、特に早春の花である梅と組み合わせられる例が多く、「梅の枝の鶯」「梅に鶯」という構図は、絵画工芸の題材ともなる。
( 3 )「谷の鶯」は、もと中国の唐代に幽谷を出る鶯が早春詩の題材となっていたものを受容したもの。「谷深み春の光のおそければ雪につつめる鶯の声〈菅原道真〉」〔新古今‐雑上・一四四〇〕のように、世にいれられず沈淪する不遇や籠居の隠喩となり、逆に谷を出る鶯は出世や昇進を意味するようになる。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…聞香炉に埋めた炭団の上に盛り上げた灰を平らにならすための銀のへらで先の方が幅広である。(g)鶯(うぐいす) 長さ4寸5分~5寸。昼と夜で逆に使用するため銀・赤銅半分ずつの細い棒で畳に刺し,出香したあとの香包を順次刺しておく。…
…その後,ふたたび5年間の助監督生活を余儀なくされるという曲折があったが,1936年,松竹の監督であった重宗和伸(1896‐1971)が前年に設立した東京発声映画製作所に入社し(1941年,解散して東宝に吸収される),北国のアメリカ系ミッション・スクールを舞台に自由なモラルを描いた石坂洋次郎のベストセラー小説をみずみずしい手法で映画化した《若い人》(1937)で認められ,一流監督として知られるようになった。 以後,林芙美子原作《泣虫小僧》(1938),阿部知二原作《冬の宿》(1938),伊藤永之介原作《鶯》(1938)など一連の〈文芸映画〉のなかで,暗い時代の日本の庶民像を描き出していった。愛国婦人会を創設した明治の女傑の半生を描いた伝記映画《奥村五百子》(1940),ハンセン病療養所で献身する若い女医の実話をリリカルなヒューマニズムで描いた《小島の春》(1940)などをへて,戦後も丹羽文雄原作《女の四季》(1950),森鷗外原作《雁》(1953),有島武郎原作《或る女》(1954),室生犀星原作《麦笛》(1955),織田作之助原作《夫婦善哉》(1955),谷崎潤一郎原作《猫と庄造と二人のをんな》(1956),川端康成原作《雪国》(1957),志賀直哉原作《暗夜行路》(1959),永井荷風原作《濹東綺譚》(1960)と〈文芸映画〉の系列がある。…
※「鶯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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