(読み)レイ

デジタル大辞泉 「齢」の意味・読み・例文・類語

れい【齢〔齡〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]レイ(漢) [訓]よわい
生まれてからの年数。よわい。「延齢学齢月齢高齢弱齢寿齢樹齢適齢年齢馬齢妙齢老齢
[名のり]とし・なか・よ

よわい〔よはひ〕【齢/歯】

生まれてから重ねてきた年数。年齢。「―を重ねる」
年配。年ごろ。
「今少し物おぼし知る―にならせ給ひなば」〈澪標
[類語]とし年齢馬齢春秋満年齢数え年年回り年の頃年輩年恰好

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精選版 日本国語大辞典 「齢」の意味・読み・例文・類語

よわいよはひ【齢・歯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「よ(世)はい(延)」の意か )
  2. 生物が生きてこの世を過ごしてゆく間。年齢。とし。
    1. [初出の実例]「仁孝(ひとをめくみおやにしたかふ)こと遠く聆(きこ)え、以歯(みヨハヒ)(ま)た長(な)りたまへり」(出典:日本書紀(720)仁徳即位前(前田本訓))
    2. 「をとめ子も神さびぬらしあまつ袖ふるき世の友よはひへぬれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  3. 年のころ。年配。
    1. [初出の実例]「いま少し、もの思し知るよはひにならせ給なば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)澪標)
  4. ( 仲間に加わる意の「歯(し)す」の歯の字の訓読みから ) 仲間に加わること。仲間として連なること。→よわいする
    1. [初出の実例]「ちこのよはいはかうはいたつなにふち馬 人はなるまいのりたるその身のすかたは をもしろいはちこのよはいは」(出典:歌謡・田植草紙(16C中‐後)晩歌三番)

れい【齢】

  1. 〘 名詞 〙 昆虫幼虫の発育段階を区分する単位。一種の成長単位。卵が孵化(ふか)して第一回の脱皮をするまでの期間を第一齢、次の脱皮までの期間を第二齢というように脱皮から脱皮までの期間を表現し、最終脱皮より蛹化までの期間を最終齢という。

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普及版 字通 「齢」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 17画

(旧字)齡
20画

[字音] レイ
[字訓] とし・よわい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は令(れい)。〔説文新附〕二下に「年なり」、〔字林〕に「年齒なり」とみえる。獣畜の類は、歯をみて容易に年齢が知られるという。

[訓義]
1. とし、よわい。
2. 令と通じ、よい。

[古辞書の訓]
名義抄〕齡 ヨハヒ・イフ 〔字鏡集〕齡 ヨハヒ・クフ・トシ

[語系]
齡・櫺lyengは同声。櫺(れい)は一定のすきまをもって横に連なるもので、れんじ。〔説文〕六上に「楯子なり」とする。歯ならびもその形に類している。

[下接語]
延齢・遐齢・鶴齢・奇齢・亀齢・久齢・月齢・高齢・弱齢・寿齢・樹齢・修齢・夙齢・衰齢・壮齢・齢・稚齢・長齢・椿齢・適齢・年齢・馬齢・妙齢・余齢・幼齢・老齢

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「齢」の意味・わかりやすい解説


れい
instar

昆虫の幼虫(若虫(わかむし)を含む)の時期は、成長につれておこる脱皮によってくぎられるが、その各期間を齢とよぶ。卵が孵化(ふか)してから第1回の脱皮をするまでが第一齢、第1回と第2回の脱皮の間が第二齢であり、以後同様に名づけられる。幼虫期の最後の齢は終齢とよばれることがある。齢の数は昆虫の種により異なり、同種でも状況により変化があるものもあり、一定でないものもある。

[中根猛彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「齢」の意味・わかりやすい解説


れい
instar

昆虫類幼生 (幼虫,若虫) は脱皮を重ねて成長するが,そのおのおのの発育段階をいう。孵化後第1回の脱皮までを1齢,それ以後脱皮ごとに順次2齢,3齢,…と呼び成虫あるいは蛹になる前を終齢と呼ぶ。何齢で成虫あるいは蛹になるかは,たとえば,甲虫類ハエ (双翅) 類は3齢,チョウ (鱗翅) 類は5~6齢というように,種によってほぼ決っている場合が多い。

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