恒温変態 こうおんへんたい isothermal transformation
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 相変化(物質の状態変化)の一つの形式で、等温変態ともいう。たとえば、鋼を約900℃に加熱すると面心立方晶になる。次に500~300℃の炉に急ぎ移してこ…
白鋳鉄 はくちゅうてつ white cast iron
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 白色破面をもつ鋳鉄。鋳鉄は鉄に炭素とケイ素とが含有されたものと考えられるが、炭素が少なかったり、とくにケイ素が少ないと凝固時に炭素が黒鉛結…
味盲 みもう taste blindness
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 特定の味物質に対する味覚が先天的に欠如している無味覚症で、ヒトの場合には味盲物質としてフェニルチオカルバミド(PTC)およびその類似化合物が知…
モノバクタム系抗生物質 モノバクタムけいこうせいぶっしつ
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- b-ラクタム系抗生物質の一つで,ペニシリン骨格の2つの環状構造のうち,b-ラクタム環のみをもつ構造をしている。また,ほかのb-ラクタム剤とは異なり…
ご‐す【呉須】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 陶磁器の下絵顔料にする、コバルト化合物を含んだ鉱物。青緑色を帯びるものとくすんだ褐色のものとがあり、焼き上がると藍色となる。呉…
遷移金属-π-アリル錯体 センイキンゾクパイアリルサクタイ transition metal π-allyl complex
- 化学辞典 第2版
- 低原子価の遷移金属に結合したアリル基は,多くの場合,3個のπ電子が非局在化して平面構造をとっている.このようなアリル基を有する遷移金属化合物…
ハロゲノ酸 ハロゲノサン halogenoacid
- 化学辞典 第2版
- 多価元素のハロゲン化物は,ハロゲン化水素と結合して錯体をつくりやすいが,このようにしてできた化合物の総称で,配位子がすべてハロゲンであるよ…
ノルマル ノルマル normal
- 化学辞典 第2版
- 【Ⅰ】直鎖状化合物を枝分れ状異性体と区別するためにつける接頭語.記号n-.IUPACの命名法では,直鎖状のものにはn-をつける必要はないが,慣用名に…
メチル メチル methyl
- 化学辞典 第2版
- 【Ⅰ】CH3-基をいう.もっとも簡単なアルキル基で,Me-と略されることもある.【Ⅱ】メチルラジカルをいう.アセトンの光分解やメタンの熱分解でつくる…
インジウム インジウム indium
- 化学辞典 第2版
- In.原子番号49の元素.電子配置[Kr]4d105s25p1の周期表13族金属元素.元素名は原子輝線スペクトルのインジゴ色から命名された.1863年,ドイツのF. …
もの‐わかれ【物別・物分】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 争いごとの決着がつかないままに別れること。また、話し合いなどがまとまらないままに終わること。[初出の実例]「松平・水越も、物別れに…
硫黄細菌 (いおうさいきん) sulfur bacteria
- 改訂新版 世界大百科事典
- 硫黄あるいは無機硫黄化合物を酸化する細菌。亜硝酸菌などと同様,無機物を基質として好気呼吸をおこなう独立栄養細菌の仲間で,硫黄の酸化を化学的…
極性 (きょくせい)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 化学用語。分子または化学結合において電荷分布に偏りがあるとき極性があるといい,それぞれ極性分子polar molecule,極性結合polar bondと呼ぶ。ま…
塩化ビニリデン えんかびにりでん vinylidene chloride
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- エチレンの塩素二置換体の一つ。正しくは1,1-ジクロロエテンという。クロロホルムに似たにおいのする揮発性無色液体。 工業的には、クロロエテン(…
シアン しあん cyan
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 炭素と窒素の化合物。シアノーゲン、ジシアン、オキサルニトリルなどともいう。触媒の存在下で、シアン化水素を空気または塩素、二酸化窒素で直接酸…
ベンゾキノン べんぞきのん benzoquinone
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- ベンゼン環上の水素2原子を酸素で置き換えた構造をもつ化合物。キノンの一種であり、o(オルト)-ベンゾキノンとp(パラ)-ベンゾキノンの2種類の異性体…
パークス Parkes, Alexander
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1813.12.29. バーミンガム[没]1890.6.29. ロンドンイギリスの化学者,発明家。各種の工業プロセスや工業素材を開発したことで知られる。パークス…
ヨウ素デンプン反応 ようそでんぷんはんのう iodostarch reaction
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- デンプン溶液に冷時ヨウ素を作用させたとき青紫色を呈する反応。この反応は古くから知られ、反応機構については19世紀末より種々研究されている。き…
かん‐げん〔クワン‐〕【還元】
- デジタル大辞泉
- [名](スル)1 物事をもとの形・性質・状態などに戻すこと。「利益の一部を社会に還元する」「濃縮果汁を還元する」2 酸素の化合物から酸素を奪う…
硫化染料 リュウカセンリョウ sulfur dye
- 化学辞典 第2版
- アミノフェノール,インドフェノール,ニトロフェノールなど比較的簡単な芳香族化合物を,硫化ナトリウムあるいは硫黄と溶融(加硫)することにより生…
硫化バナジウム リュウカバナジウム vanadium sulfide
- 化学辞典 第2版
- 多くの化合物が知られている.不定比化合物が多く組成が確定できないものもある.【Ⅰ】硫化バナジウム(Ⅱ)(vanadium(Ⅱ) sulfide):VS(83.01).一硫化…
ビーカー
- 百科事典マイペディア
- 理化学実験用の主として液体を入れる容器。普通は薄肉硬質ガラス製,円筒形で,液体を注ぐのに便利なように一方がくちばし形につき出ている。容量1ml…
ベルトレ
- 百科事典マイペディア
- フランスの化学者。初め医学を学びオルレアン公の侍医。のちラボアジエと火薬の研究を行い,彼の反フロギストン説を認めたが,定比例の法則を認めずJ…
オーガニック(organic)
- デジタル大辞泉
- [形動]1 有機体の。「オーガニックコンパウンド(=有機化合物)」2 化学肥料や農薬を使用しない野菜や、添加物を入れていない食料品などをさす…
トリクロロエチレン
- 百科事典マイペディア
- 化学式はCHCl=CCl2。クロロホルム臭のある無色の液体。融点−86℃,沸点87.2℃。水に不溶。溶剤,ドライクリーニング,金属の脱脂清浄剤などに利用。エ…
プベルル酸
- 共同通信ニュース用語解説
- 青カビがつくる天然化合物で、抗生物質としての特性があるとされる。過去に北里大のチームが感染症マラリアの治療薬候補の物質として論文で報告。マ…
オリゴマー oligomer
- 改訂新版 世界大百科事典
- 高分子化合物の生成反応において,原料のモノマー(単量体)から生成するポリマー(重合体)のうち,比較的重合度の低いものをいう。オリゴマーを定…
ヒドロキシル化 (ヒドロキシルか) hydroxylation
- 改訂新版 世界大百科事典
- 有機化合物にヒドロキシル基-OHを導入する反応。大別して付加反応によるものと置換反応によるものとがある。付加反応によりヒドロキシル基を導入す…
塩基性 (えんきせい) basic
- 改訂新版 世界大百科事典
- 塩基がもつ特性を塩基性という。1884年S.A.アレニウスは,化合物のうちで,水溶液中で解離して水酸化物イオンOH⁻を生ずる物質を塩基と定義した。現在…
モノマー monomer
- 改訂新版 世界大百科事典
- 同じ種類の小さい分子が互いに多数結合して巨大な分子,すなわち高分子となるとき,その小さい分子をモノマー(単量体)という。生成した高分子はポ…
ポルフィン porphine
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 化学式 C20H14N4 。ポルフィリン系物質の前駆体。4つのピロール環をメチン基で結合した環状化合物。化学的には,2-アルデヒドピロールをギ酸とともに…
ビニル化 ビニルか vinylation
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 活性水素をもつ化合物にアセチレンもしくはアセチレン誘導体を反応させて,ビニル基 RCH=CH- を導入する反応。 1930年代からドイツの W.レッペによ…
ベンゾイン benzoin
- 改訂新版 世界大百科事典
- 一般式ArCOCH(OH)Ar′(Ar,Ar′はアリール基)で表される化合物の総称で,芳香族アルデヒドArCHOをシアン化アルカリの存在下で加熱すると,縮合反応…
ジメチルアミノベンズアルデヒド dimethylaminobenzaldehyde
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 化学式 (CH3)2NC6H4CHO 。通常は淡黄色の粒状晶。融点 74℃。光によって桃色に変る。水にわずかに溶け,アルコールにはよく溶ける。塩酸に溶け,濃塩…
樹脂 じゅし resin
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 天然に,特に植物に生じたやに状物質をいう。樹皮を傷つけると出る樹液が,揮発性分を失ったのちの固体。水に溶けにくいが,アルコールやテレビン油…
エナメル線 エナメルせん enamel wire
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 絶縁材料にエナメルを用いた電線。直径 0.025~3.2mmの軟銅線に厚さ 0.003~0.035mm程度の高分子化合物を溶かしたワニスの絶縁被膜を焼き付けたもの…
ゼラチン gelatin
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- グルチンともいう。動物の皮,腱などから抽出,精製した分子量1万 5000~2万 5000の不均一高分子化合物。淡色または透明,無味でゼリーをつくるもの…
染料中間体 せんりょうちゅうかんたい dyestuff intermediate
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 染料中間物あるいは単に中間物ともいう。ベンゼン、トルエン、ナフタレンあるいはアントラセンなどの一次原料から染料を合成するためには、数段階の…
エチレンイミン えちれんいみん ethyleneimine
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- イミンの一つ。アジリジンともいう。強いアンモニア臭をもつ液体。 2-クロロエチルアミン、または2-アミノエチル硫酸を水酸化ナトリウムと反応させ…
ぎんきょう‐はんのう(ギンキャウハンオウ)【銀鏡反応】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 還元性有機化合物の検出反応の一つ。内面をきれいにしたガラス器に硝酸銀溶液を入れ、これにいったん生ずる褐色沈澱が消えるまでアンモニ…
トリニトロトルエン
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( [英語] trinitrotoluene ) トルエンのニトロ化合物。分子式 C6H2(CH3)(NO2)3 淡黄色柱状晶。トルエンを混酸でニトロ化してつくる。加熱…
キノン
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( [英語] quinone ) 芳香族炭化水素の、ベンゼン環の水素二原子が酸素二原子と置換した形の化合物。有色の結晶体で、黄色のパラベンゾキ…
アブザイム アブザイム abzyme
- 化学辞典 第2版
- 触媒抗体ともいう.酵素活性を有する抗体.antibody+enzymeにちなんで名づけられた.エステル化合物に対する抗体が,エステルの加水分解反応を促進…
テトラクロロスズ(Ⅱ)酸塩 テトラクロロスズサンエン tetrachlorostannate(Ⅱ)
- 化学辞典 第2版
- 形式上,MⅠ2[SnCl4](MⅠ = NH4,Kなど),MⅡ[SnCl4](MⅡ = Sr,Baなど)と記されるスズの化合物.塩酸酸性水溶液で塩化スズ(Ⅱ)と各金属塩化物とを反応…
気成作用 キセイサヨウ pneumatolysis
- 化学辞典 第2版
- ガス体の作用によって種々の鉱物が晶出することをいう.一般に,マグマは揮発性の物質を含んでいる.主たるものは水蒸気であるが,CO2,H2S,HCl,NH…
リン酸トリメチル リンサントリメチル trimethyl phosphate
- 化学辞典 第2版
- C3H9O4P(140.08).(CH3O)3P=O.メタノールと塩化ホスホリルから合成する.無色で,弱い甘味を帯びたエステル臭をもつ液体.沸点197.2 ℃,85 ℃(3.2 kP…
酸化銅(Ⅰ)型構造 サンカドウガタコウゾウ copper(Ⅰ) oxide type structure, cuprous oxide structure, cuprite type structure
- 化学辞典 第2版
- 組成がA2Bで表される化合物にみられる典型的構造の一つ.ただし,Aは金属元素,Bは非金属元素である.立方晶系で空間群Pn3の対称性をもち,単位格子…
くばり‐もの【配り物】
- デジタル大辞泉
- 祝儀やあいさつ、また謝礼として配る贈り物。「法事の配り物」
【官物】かん(くわん)ぶつ
- 普及版 字通
- 政府の物。〔唐律、廐庫〕官物を放散するは、贓に坐して論ず。物在らば官に(かへ)さしむ。已に散用せるはすること勿(なか)れ。字通「官」の項目を見…
【閑物】かんぶつ
- 普及版 字通
- 無用な物。字通「閑」の項目を見る。