さん‐く【三垢】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「垢」は煩悩のこと ) 仏語。貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚痴(ぐち)の三煩悩のこと。〔教行信証(1224)〕 〔無量寿経‐上〕
さん‐けい【三経】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 経書(けいしょ)中の三種。易経・詩経・春秋、書経・詩経・周礼、論語・孟子・大学中庸、詩経・書経・易経、易経・礼経・孝経、易経・論語…
さん‐けん【三賢】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙① 三人の賢者。[初出の実例]「午時参二礼三賢院一、三賢者豊干禅師、拾得寒山彌陀、普賢、文殊化現」(出典:参天台五台山記(1072‐7…
さん‐こう(‥クヮウ)【三皇】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 中国古代の伝説上の三人の聖なる帝王。伏羲(ふっき)・女媧(じょか)・神農(しんのう)。あるいは、伏羲・神農・黄帝、または天皇氏・地皇…
さん‐さいじょ(‥サイヂョ)【三才女】
- 精選版 日本国語大辞典
- 和歌にすぐれた三人の女性。平安中期の女流歌人、紀貫之女(紀内侍)・伊勢大輔・小式部内侍の三人で、いずれも即座に季歌を詠んだ逸話で知られる。…
さん‐さく【三作】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 一 ] 刀鍛冶の名匠、藤四郎吉光・五郎正宗・郷義弘。また、その三人が鍛えた刀剣。[ 二 ] 鐔工の名匠、明珍信家・埋忠明寿・青木金家。また、その…
さん‐ざん【三山】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙① 三つの山。特に、天香久山、畝傍山、耳成山の「大和三山」をさす。また、月山、羽黒山、湯殿山の「出羽三山」、熊野本宮、新宮、…
さん‐しきし【三色紙】
- 精選版 日本国語大辞典
- 古筆で、特に貴重とされる三種の色紙。伝小野道風筆の継(つぎ)色紙、伝紀貫之筆の寸松庵(すんしょうあん)色紙、伝藤原行成筆の升(ます)色紙。
さん‐しち【三七】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 「さんしちにち(三七日)②」の略。[初出の実例]「乙亥、三七、於二左右京諸寺一誦焉焉」(出典:続日本紀‐天平勝宝八年(756)五月二二…
さんしゅう‐き(サンシウ‥)【三周忌】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =さんかいき(三回忌)[初出の実例]「一周忌謂二之小祥忌一。三周忌謂二之大祥忌一耳」(出典:尺素往来(1439‐64))
さん‐すけ【三介】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 常陸介(ひたちのすけ)・上総介(かずさのすけ)・上野介(こうずけのすけ)の称。この三国は親王任国で、守(かみ)に代わり常に次官の介…
さん‐せい【三牲】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「牲」はいけにえの意 )① 宗廟にそなえる三種類のいけにえ。牛・羊・豕をいう。三犠。〔拾芥抄(13‐14C)〕 〔礼記‐祭統〕② 孔子…
さん‐せき【三席】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 詩・和歌・管弦の会合の席。また、香・茶・連俳の会合の席。[初出の実例]「次今夜於二仙洞一三席御会あり」(出典:山科家礼記‐応永一九年…
さん‐せん【三線】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 囲碁で、盤端から数えて第三番目の線。地域と根拠を得やすい利点がある反面、位の低い憾みがあり、「三線をむやみに這うな」という囲碁…
さん‐そん【三尊】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 人としてうやまい仕えなければならない三種の尊い人。父・師・主君のこと。三成。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
さんた【三太】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 江戸時代、商家で働く少年、丁稚(でっち)、小僧などの通称。三太郎。[初出の実例]「年季の三太すっきりと合点せず」(出典:浄瑠璃・心中…
さん‐たい【三諦】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんだい」とも ) 仏語。空・仮・中の三つの真理。諸法、あらゆるものについて、みな空無と観ずる空諦、みな仮有(けう)と観ずる仮諦…
さん‐だいきょう(‥ダイケウ)【三大橋】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ある地方の三つの大きな橋。特に、中古、山城国(京都府)の山崎橋・宇治橋・近江国(滋賀県)の勢多橋の三つの大橋の称。山崎橋がなくな…
さん‐だいもん【三大門】
- 精選版 日本国語大辞典
- 八世紀末から営まれた平安京における重要な三つの大きな門。羅生(らしょう)門・朱雀(すざく)門・応天門の称。
さん‐ちょう(‥テウ)【三鳥】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 古今伝授中の三種の鳥。喚子鳥(よぶこどり)・稲負鳥(いなおおせどり)・百千鳥(ももちどり)のこと。一説に喚子鳥・稲負鳥・都鳥のことと…
さん‐どっかい(‥ドククヮイ)【三読会】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( イギリスの制度 three readings にならったもの ) 帝国議会で、法律案審議の慎重を期するための三回の審議順序。通常第一読会で議案の…
さんど‐め【三度目】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 回数の数。第三回目。[初出の実例]「盃に銚子の口を二度そそとあて、三度めに入る也」(出典:宗五大草紙(1528)公私御かよひの事)② 江…
さん‐ない【三内】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 古代の日本の韻学で、子音をその発音部位によって分類したもので、喉内・舌内・唇内の総称。〔明了房信範記‐一切音韻不過喉舌脣三内所発〕
さん‐にょらい【三如来】
- 精選版 日本国語大辞典
- 仏語。釈迦・薬師・阿彌陀の三つの如来。特に天竺(インド)伝来の、京都嵯峨清涼寺の釈迦如来像、京都因幡堂の薬師如来像、信濃善光寺の阿彌陀如来…
さんにんぶ【三人夫】
- 精選版 日本国語大辞典
- 狂言。各流。都の上頭(うえとう)に年貢を納めた淡路・尾張・美濃三国の百姓は、上頭からの命令で、それぞれの国名および名前を入れた和歌を合作し、…
さん‐ぬ(‥ウ)【三有】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんう」の連声。「有」は[梵語] bhava の訳で、有情としての存在、または生存の意 ) 仏語。① 欲界・色界・無色界の三界のこと。欲有…
さんのへ【三戸】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 一 ] 青森県東南部の地名。南部藩発祥の地。奥州街道の金田一と浅水の間にあった宿駅。放牧でも知られた。米・リンゴ・葉タバコの産地。[ 二 ] 青…
さん‐ぱい【三拝】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 三度拝礼すること。何度も拝礼すること。また、特に仏家では、身、口(く)、意の三業(さんごう)に敬意を表わして行なう拝礼をいう。三礼(…
さんばん‐ちゃ【三番茶】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 二番茶を摘み取った後に出た新芽でつくった茶。茶摘み最後のもので、味、香りともに劣る。[初出の実例]「十服茶などをよく呑みて、宇治茶…
さん‐びょう(‥ベウ)【三苗】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 中国、古代、現在の湖南省、湖北省、江西省にいた異民族。漢族の統治にしばしば反乱を起こした。苗族。〔書言字考節用集(1717)〕 〔書…
さん‐ぷ【三府】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 三公の役所。三公の府。[初出の実例]「病雀なほ恩をわすれず、三府の環よく報謝あり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)行持下)[ 2 ] 明…
さんぶつ‐じ【三仏寺】
- 精選版 日本国語大辞典
- 鳥取県東伯郡三朝(みささ)町にある天台宗の寺。山号は三(美)徳山。慶雲三年(七〇六)役小角(えんのおづの)の開基と伝えられる。嘉祥二年(八四九…
さん‐ぶつ【三物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 民を教化する三つの事柄。六徳と六行と六芸の称。〔周礼‐地官・大司徒〕② 古く中国で、いけにえの血をすすり合って盟約を結ぶ時、いけに…
さん‐ぼう【三報】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。三種の果報の意。現世の行為の報いを現世でうける現報、次の来世でうける生報、次の世を過ぎて来々世以後にうける後報。順現報、順…
さん‐ほうらい【三蓬莱】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 異称を蓬莱というところから ) 富士・熱田・熊野のこと。画題として好まれる。
さん‐もんめ【三匁】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 一匁の三倍。[初出の実例]「およそ二匁五分三匁なければ、あそばれぬといふ事」(出典:茶屋諸分調方記(1693)第二三)② 丁稚(でっち)を…
さん‐よう(‥エフ)【三葉】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三枚の葉。また特に、三枚の複葉。〔生物学語彙(1884)〕② 植物「なんてん(南天)」の異名。〔薬品手引草(1778)〕
さん‐らい【三籟】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「荘子‐斉物論」の「汝聞二人籟一、而未レ聞二地籟一、汝聞二地籟一、而未レ聞二天籟一」による語 ) 天籟・地籟・人籟の三つの総称。風…
さん‐りょう【三稜】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① かどが三つあること。三つの角があること。また、その形のもの。三角。② ウキヤガラの塊根の表皮をはいで乾燥したもの。漢方で、通経、…
さん‐れん【三連】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 漢詩の句の下三字を、平字(ひょうじ)または仄字(そくじ)だけで連ねること。総合して下三連(あさんれん)といい、各々平三連、仄三連という…
さん‐ろん【三論】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。① 三論宗のよりどころとなる経典で、中論(中観論)・十二門論・百論の三つの論書。[初出の実例]「大宝元年随レ使入唐、渉二覧経典…
ちょう‐さん(テウ‥)【朝三】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 「ちょうさんぼし(朝三暮四)①」の略。[初出の実例]「ぜひの名は不同なれ共、畢竟道理のきはまる所は不同なし、是朝三のたとへ也」(出…
み‐すじ(‥すぢ)【三筋】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三つのすじ。三本。[初出の実例]「葵のただみすぢばかりあるを」(出典:更級日記(1059頃))② 三味線の異称。[初出の実例]「吉原のすが…
み‐たび【三度】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 三回。さんど。[初出の実例]「こころあらばみたびてふたびなくこゑをいとどわびたる人にきかすな」(出典:躬恒集(924頃))
みつ‐おうぎ(‥あふぎ)【三扇】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 紋所の名。要(かなめ)を中心として開いた三本の扇を図案化したもの。〔明良洪範(1688‐1704頃か)〕
みつ‐ばん【三半】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 火事の時の、半鐘の打ち方の一つ。三つずつ打ち鳴らすもので、その火事が管轄区域内であることを表わした。[初出の実例]「恰度三つ番(バ…
三会みえ
- 日本歴史地名大系
- 長崎県:島原市三会中世の高来東(たかくとう)郷内にみえる地名。康永四年(一三四五)一〇月二七日の足利尊氏下文写(正閏史料二之一所収厚母文書…
三ヶ村さんがむら
- 日本歴史地名大系
- 富山県:高岡市旧礪波郡地区三ヶ村[現]高岡市三ヶ本保(ほんぼ)村の西、祖父(そふ)川の下流左岸に位置。射水(いみず)郡界に近く、北は今市(…
三上院みかみのいん
- 日本歴史地名大系
- 和歌山県:紀伊国名草郡三上院名草郡四院の一、「三上野院」とも記される。治安三年(一〇二三)一一月二三日の太政官符案(国立史料館蔵名草郡古文…
三山村みやまむら
- 日本歴史地名大系
- 岡山県:小田郡美星町三山村[現]美星町三山大倉(おおくら)村の北西の高原に位置し、東は宇戸(うと)村。文安四年(一四四七)一二月一三日の延…