涙ぐましい(読み)ナミダグマシイ

デジタル大辞泉 「涙ぐましい」の意味・読み・例文・類語

なみだ‐ぐまし・い【涙ぐましい】

[形][文]なみだぐま・し[シク]
涙が出そうなほど感動する。また、あわれである。「―・い努力
ひとりでに涙が出そうになる。
「妹と来し敏馬みぬめの崎を帰るさに一人し見れば―・しも」〈・四四九〉
[類語](1感慨深い感慨無量感無量感激感銘感慨胸きゅん琴線に触れる印象的印象深い心に染みる心に残る心を打つ心を動かす胸がつまる胸が一杯になる胸が熱くなる胸を打つ胸に迫る熱いものが込み上げる目頭が熱くなる揺さぶる揺り動かす泣ける感泣感涙熱涙ほろり哀れ哀切可哀相かわいそう気の毒不憫ふびんいじらしい痛ましいみじ悲惨情けない見るに忍びない痛痛しい

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精選版 日本国語大辞典 「涙ぐましい」の意味・読み・例文・類語

なみだ‐ぐまし・い【涙ぐましい】

〘形口〙 なみだぐまし 〘形シク〙 (古くは「なみたぐまし」か。「ぐましい」は接尾語)
① 涙ぐむようである。ひとりでに涙が出そうである。
古事記(712)下・歌謡「やましろの つつきの宮に もの申す あがせの君は 那美多具麻志(ナミタグマシ)も」
源氏(1001‐14頃)若菜上「あるじの院もあはれに涙ぐましくおぼしいでらるる事どもおほかり」
② 聞いて涙が出るほどあわれである、また、感心である。
※読書放浪(1933)〈内田魯庵〉読書放浪「其の間の苦辛を語った巻頭言は涙ぐましいものがある」
なみだぐまし‐げ
〘形動〙
なみだぐまし‐さ
〘名〙

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