哀切(読み)あいせつ

精選版 日本国語大辞典 「哀切」の意味・読み・例文・類語

あい‐せつ【哀切】

〘名〙 (形動) 哀れでもの悲しいこと。哀れさに胸がしめつけられるさま。
小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉下「其結局の悲話の如きは頗る軽やかに説さりたれどもなほ哀切(アイセツ)に過るを覚えぬ」 〔後漢書‐馬援伝〕

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デジタル大辞泉 「哀切」の意味・読み・例文・類語

あい‐せつ【哀切】

[名・形動]非常に哀れでもの悲しいこと。また、そのさま。「哀切を極めた物語」
「子供のほしい女の―な願望も強いようだった」〈康成・山の音〉
[派生]あいせつさ[名]
[類語]びんびん切切せつせつ痛切切実深刻ひしひしつくづくしみじみじいん心からせつ哀れ悲しい物悲しいうら悲しいせつないつらい痛ましい悲愴ひそう悲痛悲傷沈痛もの憂い苦しい耐えがたいしんどい苦痛であるやりきれないたまらないる瀬ない断腸の思い胸を痛める胸が痛む胸が塞がるけだるいアンニュイ胸が裂ける胸が張り裂ける胸がつかえる胸が潰れる胸がつまる気を重苦しい滅入る気遣わしい塞ぐ塞ぎ込む消沈しょげるしょげ返る沈む憂鬱憂愁沈鬱メランコリー気鬱気塞ぎ鬱鬱陰鬱暗鬱鬱屈鬱結鬱気うっき鬱悶うつもん鬱積抑鬱憂さ鬱陶しい悶悶もんもん

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普及版 字通 「哀切」の読み・字形・画数・意味

【哀切】あいせつ

身にせまるように悲しい。〔後漢書、馬援伝〕(兄の子)嚴と妻子と、~闕に詣(いた)りて罪をふ。~上書して(ゑん)を訴へ、後六たび上(たてまつ)る。辭甚だ哀切なり。

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