がつがつ(読み)ガツガツ

デジタル大辞泉 「がつがつ」の意味・読み・例文・類語

がつ‐がつ

[副](スル)
飢えてむやみに食物を欲しがるさま。また、むさぼり食うさま。「のら犬のようにがつがつしている」「そんなにがつがつ(と)食うな
むやみに欲ばるさま。また、欲ばってある事に励むさま。「金にがつがつ(と)する」「がつがつ(と)勉強する」
[類語](1がぶっとがぶりぱくっとぱくりもぐもぐもごもごもりもりばくばくぱくぱくむしゃむしゃ食欲がっつくむさぼるむさぼり食う詰め込む大食い食い道楽ぺろっとぱくつくかき込む平らげる食い気食い意地舌なめずりのどが鳴る空腹ぺこぺこ腹ぺこ

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精選版 日本国語大辞典 「がつがつ」の意味・読み・例文・類語

がつ‐がつ

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
    1. 食物をむさぼり食うさま、動物的な心情の動作を表わす語。転じて、肉欲その他の欲望一般にも用いる。
      1. [初出の実例]「後(をそく)爨けばがつがつとして、よいにくうたままで、晨夕まで、ひだるうもなうて、飽たりなんどはせぬぞ」(出典史記抄(1477)一三)
      2. 「がつがつせぬで女房もち知れる也」(出典:雑俳・末摘花(1776‐1801)二)
    2. 満たされない気持を強く表に出すさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「余りにガツガツと不平ばかりこぼして人を羨む者は」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生富士を観る)
      2. 「皆女にさはりたくてガツガツしてゐる」(出典:彼女とゴミ箱(1931)〈一瀬直行〉橋下のルンペン)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 食料や金銭などを得たいという欲望が強く現われているさま。
    1. [初出の実例]「飯を食ふことには、皆は囚人のやうな執念さを持ってゐた。がつがつだった」(出典:蟹工船(1929)〈小林多喜二〉二)

がっ‐がっ

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
  2. 重い物で強くたたきつけるような音を表わす語。
    1. [初出の実例]「此折から譬へば荒滝を寸々(ずたずた)に切って落すやうな、がっがっといふ響がした」(出典:湯島詣(1899)〈泉鏡花〉四)
  3. 鳥の鳴き声を表わす語。
    1. [初出の実例]「青桐の葉が風にさわぎ、虫がないて、五位鷺の群ががっがっと鳴きわたる夜が多くあった」(出典:銀の匙(1913‐15)〈中勘助〉後)

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