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エチレン エチレンethylene

翻訳|ethylene

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エチレン
ethylene

(1) エテンともいう。エチレン系炭化水素の最も簡単なもの。化学式 CH2=CH2 。無色でかすかに甘い匂いのある引火性の気体で,沸点-104℃。水に難溶,エチルアルコール,エーテルにはいくぶん溶ける。二重結合特有の付加反応を起す。酸化剤によって容易に酸化され,酸化剤の種類によって種々の生成物を生じる。また接触還元によってエタンを生成する。エタンに比べて不安定だが,植物界には広く存在し,ホルモンとして働いている。工業的には石油留分の高温分解によって製造される。石油化学製品のほとんどがエチレンを出発原料にしている。たとえば,重合によるポリエチレン,酸化によるエチレンオキシドの製造,その他エチルアルコールアセトアルデヒド,酢酸,酢酸ビニル塩化ビニルスチレンなど多数の製品が誘導される。 (2) -CH2CH2- で表わされる2価の基。遊離の状態では存在しない。

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デジタル大辞泉の解説

エチレン(ethylene)

二重結合をもつ炭化水素の一。無色の可燃性の気体。プロピレンとともに石油化学工業で重要な原料で、ポリエチレン塩化ビニル酢酸などの合成に利用。また、植物ホルモンの一種で、果実の熟成を促進するが、傷害などによっても産生され、成長抑制作用もある。分子式C2H4 示性式CH2=CH2 エテン。

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百科事典マイペディアの解説

エチレン

化学式はCH2=CH2。特有の甘い香りのある無色の気体。融点−169℃,沸点−103.9℃。二重結合をもつため反応性に富み,ハロゲン,ハロゲン化水素,硫酸,水などと付加化合物をつくり,また触媒存在下で重合してポリエチレンとなる。
→関連項目エチレン系炭化水素植物ホルモン石炭ガス石油化学石油化学工業石油化学コンビナート

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栄養・生化学辞典の解説

エチレン

 C2H4 (mw28.05).CH2=CH2エチレンガスともいう.アルケンの一種で,常温で気体の不飽和炭化水素であるが,食品科学では,果実の追熟ホルモンで,果実は一般的に収穫後エチレンが増加し,逆にエチレン処理をすると呼吸が増加して追熟が促進される.

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世界大百科事典 第2版の解説

エチレン【ethylene】

二重結合をもつ脂肪族不飽和炭化水素(アルケン,オレフィンという)のうちで最も簡単なもの。化学式CH2=CH2。工業的には,ふつう石油の高温熱分解によって製造されるが,ときにコークス炉ガスなどからの分離,エチルアルコールの脱水,アセチレンの部分水素化などの方法で生産される例もある。エチレンはプロピレンと並んで,今日の有機合成化学工業の最も重要な脂肪族系の出発原料である。
[性質]
 常温・常圧下では無色,無臭の可燃性の気体で,沸点-103.7℃。

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大辞林 第三版の解説

エチレン【ethylene】

アルケン(エチレン系炭化水素)のうち最も簡単な物質。無色で、かすかに甘いにおいのある可燃性気体。化学式 C2H4 工業的にはエタンの脱水素または石油のクラッキングによって得る。反応性に富み、ポリエチレンなど種々の有機化学製品の原料となる。また、植物ホルモンの一種で、果実を成熟させたり、落葉を促進したりする働きがある。エテン。

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世界大百科事典内のエチレンの言及

【植物生長調節剤】より

…植物ホルモンの一つであるサイトカイニンの合成同族体,6‐(N‐ベンジル)アミノプリン(ベンジルアデニン,商品名ビーエー)は,ブドウの花ぶるい防止,尻上り防止にジベレリンと混合して使用される。エチレンは最も簡単な化学構造を有する植物ホルモンで,多岐にわたる生理現象の発現に関与していることが知られている。したがって,容易にエチレンを発生する薬剤,例えば2‐クロロエチルホスホン酸(一般名エテホン,商品名エスレル)が,植物生長調節剤として開発された。…

【石油化学工業】より

… このような流れのなかで,1920年スタンダード・オイル社(ニュージャージー)がプロピレンを原料とするイソプロピルアルコール(塗料用溶剤の原料)の生産を開始した。また25年になると,ユニオン・カーバイド社がエチレンを原料として自動車用不凍液に使われるエチレングリコールの生産を始めた。 一方ドイツでは,自国で豊富にとれる石炭の化学的利用法の研究から石油化学工業技術が生まれた。…

※「エチレン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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