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コウゾ(楮) コウゾBroussonetia kazinoki; paper mulberry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コウゾ(楮)
コウゾ
Broussonetia kazinoki; paper mulberry

クワ科の落葉低木で,西日本および朝鮮半島に分布する。山地に自生するが,製紙の原料として田のへりなどに広く栽培される。葉は卵形のものが多いが,しばしばクワの葉のように2~3裂する。自生するものでは高さ 2mに達しを張るが,栽培のものはクワと同様毎年刈込むために大きくはならない。雌雄同株で,7月頃に球状に固まった花序をつける。雄花序は枝の基部に,雌花序は枝の上部に生じる。古くは樹皮繊維で布を織り,ユウ (木綿) と呼んだ。和紙 (こうぞ紙) の製造は冬に刈取った枝を蒸してから皮をはぎ,一度乾燥してからたたいて繊維を解きほぐし,漂白したのち紙にすく。高知県をはじめ,山口県や佐賀,熊本両県などで生産が多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

コウゾ【コウゾ(楮) Broussonetia kazinoki Sieb.】

山地の道端や荒地などに多いクワ科の落葉低木で,樹皮の繊維が強く,和紙の原料とされる(イラスト)。枝は勢いよく直線状にのびて斜上し,若枝には微毛がある。葉は互生し,ゆがんだ卵形でざらつく。托葉はすぐ落ちる。雌雄同株。5月ころ,ほぼ球形の雄花序が新枝の基の方につく。雄花には4花被と,それに対生する4本のおしべがある。雌花序は新枝の先の方につき,球形に多数の雌花をつけ,赤い花柱が放射状に出る。雌花は袋状の花被に包まれ,その周囲には盾状の鱗片様のものが林立する。

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世界大百科事典内のコウゾ(楮)の言及

【土佐紙】より

…なお,現在の伊野町に属する成山に御用紙すきがいて高級紙をすいていた。明治時代に,御用紙すきの出身といわれる吉井源太らは,6枚すきなどの簀桁(すげた)の大型化,大きな紙の乾燥に適した馬毛はけなどの用具の改革や,ガンピ(雁皮),ミツマタ(三椏),コウゾ(楮)による薄紙を中心にした工業用紙をくふうして,高価な輸出紙の販路を開拓した。薄い雁皮紙は謄写版原紙としてそのまま生かされた。…

※「コウゾ(楮)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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