フィールズ賞(読み)フィールズショウ

デジタル大辞泉 「フィールズ賞」の意味・読み・例文・類語

フィールズ‐しょう〔‐シヤウ〕【フィールズ賞】

数学上の業績に対して与えられる国際的な賞。原則として40歳以下の者を対象とし、通常4年ごとに開かれるICM国際数学者会議)で決定される。カナダの数学者フィールズ(C.Fields)が提唱。第1回は1936年。

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精選版 日本国語大辞典 「フィールズ賞」の意味・読み・例文・類語

フィールズ‐しょう‥シャウ【フィールズ賞】

  1. 〘 名詞 〙 ( フィールズはFields ) 四年目ごとの国際数学者会議において、最も輝かしい業績をあげたと認められた若い数学者数人に与えられる賞。一九二四年、カナダのトロントで開かれた第八回会議の寄付金基金とする。第一回は一九三六年。提案者のトロント大学教授J=C=フィールズの名にちなむ。

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百科事典マイペディア 「フィールズ賞」の意味・わかりやすい解説

フィールズ賞【フィールズしょう】

4年ごとに開かれる国際数学者会議で,それまでの4年に最もすぐれた業績をあげた数学者2〜4名に贈られる賞。J.C.フィールズの寄金による。1936年が最初で,以後大戦により中絶,1950年から再開。数学のノーベル賞といわれる。日本では小平邦彦が1954年に,広中平祐が1970年に,森重文が1990年に受賞
→関連項目アティヤウィッテンキレングロタンディエクコーエン国際数学者会議コンヌサーストンシュワルツジョーンズスメールセールセルバーグツェルマノフドナルドソンドリーニュドリンフェルトトンプソンノビコフファルティンクスフェファーマンフリードマンブルガンベーカーヘルマンダーボンビエリマルグリスマンフォードミルナーヤウヨコツリオンスロス

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改訂新版 世界大百科事典 「フィールズ賞」の意味・わかりやすい解説

フィールズ賞 (フィールズしょう)
Fields prize

数学上の業績に対して与えられる国際的な賞。数学のノーベル賞ともいわれ,4年ごとに開かれる国際数学者会議で,それまでの4年間に優れた業績をあげた,原則として40歳までの数学者2~4人に与えられる。トロント大学数学科教授であったフィールズJ.C.Fields(1863-1932)の遺言によって,その遺産から基金が寄付されて始まった賞である。彼はこの賞は全世界の数学者を受賞の対象とし,すでになされた業績に対する表彰であるだけでなく,それを受けた数学者の将来の精進に対する奨励の意味をも含むものであるようにと希望した。最初に賞が与えられたのは1936年であるが,その後第2次世界大戦のために中断,50年から再開した。日本では54年に調和積分論の研究で小平邦彦,70年に代数幾何学の研究で広中平祐が受賞した(その後,1990年に森重文も受賞)。なお遺産からの基金以外に,寄付ならびにカナダ政府からの援助が運営の助けになっている。
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