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フィールズ賞 フィールズしょうFields Medal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フィールズ賞
フィールズしょう
Fields Medal

数学の分野で著しい業績を上げた研究者に贈られる賞。正式名称は International Medal for Outstanding Discoveries in Mathematics。しばしば数学のノーベル賞と称される。4年に 1度開かれる国際数学者会議 ICMの際,40歳以下の数学者 2~4人に授与される。1924年カナダのトロントで開かれた国際数学者会議で議長を務めたトロント大学数学科教授ジョン・チャールズ・フィールズ(1863~1932)が,会議運営資金の余剰金を元に創設することを提唱。のちにフィールズの遺産が寄贈されたことから,本人の意に反してフィールズ賞の名で知られることになった。1936年に最初のフィールズ賞が 2人に授与され,1966年から受賞者数が増やされた。受賞者にはメダルと報奨金が贈られる。国際数学連合 IMUの執行委員会が選考委員を任命し,各国の下部組織が候補者を推挙する。日本人の受賞者としては,小平邦彦広中平祐森重文がいる。ICMではフィールズ賞のほかに,1982年から理論計算機科学の分野における傑出した研究に対してネバンリンナ賞が,2006年からは数学研究によって社会に大きな影響を与えた数学者にガウス賞が授与されている。

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デジタル大辞泉の解説

フィールズ‐しょう〔‐シヤウ〕【フィールズ賞】

数学上の業績に対して与えられる国際的な賞。原則として40歳以下の者を対象とし、通常4年ごとに開かれるICM(国際数学者会議)で決定される。カナダの数学者フィールズ(C.Fields)が提唱。第1回は1936年。

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百科事典マイペディアの解説

フィールズ賞【フィールズしょう】

4年ごとに開かれる国際数学者会議で,それまでの4年に最もすぐれた業績をあげた数学者2〜4名に贈られる賞。J.C.フィールズの寄金による。1936年が最初で,以後大戦により中絶,1950年から再開。
→関連項目アティヤウィッテンキレングロタンディエクコーエン国際数学者会議コンヌサーストンシュワルツジョーンズスメールセールセルバーグツェルマノフドナルドソンドリーニュドリンフェルトトンプソンノビコフファルティンクスフェファーマンフリードマンブルガンベーカーヘルマンダーボンビエリマルグリスマンフォードミルナーヤウヨコツリオンスロス

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世界大百科事典 第2版の解説

フィールズしょう【フィールズ賞 Fields prize】

数学上の業績に対して与えられる国際的な賞。数学のノーベル賞ともいわれ,4年ごとに開かれる国際数学者会議で,それまでの4年間に優れた業績をあげた,原則として40歳までの数学者2~4人に与えられる。トロント大学数学科教授であったフィールズJ.C.Fields(1863‐1932)の遺言によって,その遺産から基金が寄付されて始まった賞である。彼はこの賞は全世界の数学者を受賞の対象とし,すでになされた業績に対する表彰であるだけでなく,それを受けた数学者の将来の精進に対する奨励の意味をも含むものであるようにと希望した。

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大辞林 第三版の解説

フィールズしょう【フィールズ賞】

カナダの数学者フィールズ(C. Fields1863~1932)の提唱で設けられた、数学上の業績に対して与えられる国際的な賞。4年毎ごとに原則として四〇歳までの数学者に与えられる。第一回は1936年。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フィールズ賞
ふぃーるずしょう

数学におけるノーベル賞ともいうべき国際的な賞。その名称は、この賞を設けることを提案したカナダ、トロント大学の数学科教授であったフィールズJohn Charles Fields(1863―1932)にちなむ。フィールズはトロントでの第7回国際数学者会議(1924)の開催に尽力したが、その後、「数学のために著しい貢献をした数学者に対して金メダルを贈る」「その賞は世界の数学者を対象とし、過去の業績に対する表彰ばかりでなく、それ以後の研究に対する奨励でもある」という提案を行った。この提案は、フィールズが死去した1932年の第9回国際数学者会議で受け入れられた。第1回の受賞者は第10回国際数学者会議(1936)でのアールフォルスとダグラスJesse Douglas(1897―1965)で、以後は4年ごとに開かれる国際数学者会議で授与されることになっていた。しかし第二次世界大戦のために中断し、50年に第2回の授与となった。62年までは受賞者の数は2人であったが、64年からは2人以上、4人以下となり、受賞者の年齢は原則として40歳までとされる。
 受賞者のなかには、カタストロフィー理論の創設者R・トム(1958受賞)、代数幾何学に革命をもたらしたグロタンディエク(1966受賞)、ポアンカレ予想を解いたスメールStephen Smale(1966受賞。1930― )らがおり、日本の数学者では1954年(昭和29)に調和積分論の研究で小平邦彦(こだいらくにひこ)、70年に代数幾何学の研究で広中平祐(へいすけ)、90年(平成2)には森重文(しげふみ)が受賞している。[栗原 裕]

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