ベル(Sir Charles Bell)(読み)べる(英語表記)Sir Charles Bell

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ベル(Sir Charles Bell)
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Sir Charles Bell
(1774―1842)

イギリスの生理学者、外科学者。エジンバラ生まれ。兄J・ベルに医学を学び、エジンバラ大学を卒業。1804年ロンドンに移り、1812年ウィンドミルストリート解剖学校教師となり、解剖学を実施して研究した。またミドルセックス病院の外科医を務め(1812~1836)、1824年には王立外科医大学の解剖学・外科学教授に任命され、その講義は好評を博した。1831年サーに叙せられ、1836年エジンバラ大学外科学教授となった。脊髄(せきずい)の前根は運動を、後根は知覚をつかさどることを実験的に証明したが、このことはフランスのマジャンディもベルとは独立に証明したため「ベル‐マジャンディの法則」といわれる。ベル麻痺(まひ)とよばれる顔面神経麻痺は彼の名にちなむ。『脳解剖の新思想』A New Idea of the Anatomy of the Brain(1811)、『人体の神経組織』The Nervous System of the Human Body(1830)などの著書がある。

[大鳥蘭三郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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