デジタル大辞泉 「入魂」の意味・読み・例文・類語 にゅう‐こん〔ニフ‐〕【入魂】 1 精魂を注ぎこむこと。「入魂の技」「一球入魂」2 そのものに魂を呼び入れること。「彫りあげた仏像に入魂する」[類語]懸命・命懸け・必死・死に物狂い・捨て身・大わらわ・躍起・決死・不惜身命ふしゃくしんみょう・大車輪・八面六臂・一所懸命・一生懸命・全力・総力・死力・渾身・全身全霊 じっ‐こん【▽入魂】 [名・形動]《「じゅこん(入魂)」の音変化》「昵懇じっこん」に同じ。「介錯は―の山伏の由に候」〈鴎外・興津弥五右衛門の遺書〉 じゅっ‐こん【▽入魂】 [名・形動]親密であること。また、そのさま。じゅこん。「入魂な(の)間柄」 じゅ‐こん【▽入魂】 親しく交際していること。懇意。昵懇じっこん。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「入魂」の意味・読み・例文・類語 じゅ‐こん【入魂】 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「じゅ」は「入」の慣用音 )① あることがらについて了解を求めるため、前もって申し入れ、親しく話をすること。[初出の実例]「関東飛脚到来之由風聞。此定可レ被二廷引一歟之由申レ之〈件事予所二入魂一也〉」(出典:平戸記‐仁治三年(1242)正月一九日)② とりわけ親密であること。また、そのさま。懇意。昵懇(じっこん)。じゅっこん。じっこん。[初出の実例]「木曾殿の樹根(ジュコン)の郎等にはよもあらじ」(出典:源平盛衰記(14C前)三五) じゅっ‐こん【入魂】 〘 名詞 〙 ( 形動 ) =じゅこん(入魂)②〔いろは字(1559)〕[初出の実例]「工夫をもってかれにむかふ時、一たび女郎の入魂(ジュッコン)にもれ、二たび懇志の色あひ他にあらはるるにしたがひ」(出典:評判記・色道大鏡(1678)五) じっ‐こん【入魂・入懇】 〘 名詞 〙 ( 形動 ) =じゅこん(入魂)②[初出の実例]「いつに変りし御入魂(ジッコン)の御挨拶」(出典:歌舞伎・傾城倭荘子(1784)大序) にゅう‐こんニフ‥【入魂】 〘 名詞 〙① 物事に精魂をかたむけること。「入魂の芸術」② 神仏や霊を呼び入れること。また、あるものに魂を入れること。③ とりわけ親密であること。→じゅこん 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
献辞辞典 「入魂」の解説 (御)入魂(式)[御礼・御祝・内祝] 仏教における開眼法要の際に、本尊(仏像や曼荼 羅)・墓石・仏壇・位牌などを新しく購入したり、傷んだものを修復して戻す際に、僧侶を招 いて供養の読経を頂いた寺院や僧侶に対して贈る謝礼の表書きの献辞(上書き)に、また祝賀金、内祝の表書きの献辞(上書き)に用いられます。 ※浄土真宗(本願寺派・大谷派など)では、教義の違いにより御入魂を用いず「御入佛」とします。 出典 (株)ササガワ献辞辞典について 情報