(読み)ケン

デジタル大辞泉 「券」の意味・読み・例文・類語

けん【券】

入場券乗車券食券など、特定資格や条件などを表示した紙片切符チケット。「映画の」「パーティー
荘園・田地邸宅などの所有を証明する手形。割り符。
「家の―奉り給へり」〈宇津保・蔵開下〉
[類語]切符ラベルレッテル荷札名札貼り札貼り紙付箋鑑札伝票証票証紙割り符ステッカーゼッケンシールワッペンカードタグネームプレート

けん【券】[漢字項目]

[音]ケン(漢)
学習漢字]6年
金銭などの代わりに約束の印とする紙片。「金券沽券こけん証券食券馬券旅券乗車券

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精選版 日本国語大辞典 「券」の意味・読み・例文・類語

けん【券】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 邸宅、田地、荘園などの所有を証明する書付。手形。
    1. [初出の実例]「右大将、三条殿に、あのの給し家の券奉り給へり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開下)
    2. [その他の文献]〔史記‐高祖紀〕
  3. 債券、証券、旅券、食券、入場券など券の字の付く切符類をいう。
    1. [初出の実例]「唯た負債を償はんか為めに来れり。請ふ此券を収めよ、僕当さに去るへし」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四三)

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普及版 字通 「券」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

(旧字)
8画

[字音] ケン・カン(クヮン)
[字訓] わりふ

[説文解字]

[字形] 会意
(けん)+刀。(べん)+廾(きよう)。は獣掌。(拳)・卷(巻)はその形に従う字。〔説文〕四下に「なり」とあり、(契)は刻画(こくかく)してことを約する意。書契には一般に木や竹を用いて簡という。は巻くものの意に従い、刀で両截して契約の証としたもので、その一半をという。

[訓義]
1. わりふ。契約の証としてその一半をもつ。券別の書。
2. 証書、きって、きっぷ。
3. わかつ、わかち明らかにする。

[古辞書の訓]
名義抄 チギル 〔字鏡〕 チギル・サキフミ・ツノル・ハツ・カナフ

[声系]
(けん))声。〔説文〕に声として・眷・卷・など十三字を録する。は獣掌。・卷はの声義を受ける字である。

[熟語]
券拠券契・券剤・券書・券状券帖・券台・券約・券要
[下接語]
印券・駅券・押券・金券・契券估券沽券・左券・債券・質券・株券・書券・証券・誓券・折券・地券・発券符券郵券・旅券

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