(読み)ヒョウ

デジタル大辞泉 「票」の意味・読み・例文・類語

ひょう〔ヘウ〕【票】

[名]選挙や採決の際、自分意思を記入して提出する札。また、その札を集計した数。「賛成を投じる」「が伸びない」
[接尾]助数詞。提出された票の数を数えるのに用いる。上に来る語によっては「びょう」「ぴょう」となる。「五の差」
[類語]得票固定票浮動票スイングボートラベルレッテル荷札名札貼り札貼り紙付箋鑑札伝票証票証紙割り符ステッカーゼッケンシールワッペンカードタグネームプレート

ひょう【票】[漢字項目]

[音]ヒョウ(ヘウ)(呉)(漢)
学習漢字]4年
書き付け。薄い紙片。「軍票通票伝票
選挙や採決に使う札。「票決開票散票青票投票得票白票満票

びょう〔ベウ〕【票】

[接尾]ひょう(票)」に同じ。「わずか3の差で落選

ぴょう〔ペウ〕【票】

[接尾]ひょう(票)」に同じ。「10の差」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「票」の意味・読み・例文・類語

ひょうヘウ【票】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 官が発行する札。切符。〔英和記簿法字類(1878)〕
    2. 選挙あるいは会議表決の際に、意思を書き表わして投票する札。また、投票された札。
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 投票数を数えるのに用いる語。
    1. [初出の実例]「彼等は『宗教家にも一票を与へよ』てな標語を宣伝して」(出典:明治大正見聞史(1926)〈生方敏郎〉大正十年歳晩記)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「票」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(異体字)
11画

[字音] ヒョウ(ヘウ)
[字訓] とぶ

[説文解字]

[字形] 会意
正字は、その初文はに作る。(し)は人の頭部。屍(しかばね)を焚(や)いて、その火の飛ぶことをいう。〔説文〕十上に「火飛ぶなり」と訓して会意とし、上部の形を「(せん)と同なり」とする。は〔説文〕三上に「高きに升(のぼ)るなり」とあって、登の意と解するが、死者を一時板屋に遷して殯葬し、その風化を待って、改めて埋葬する複葬の法をいう字である。票は焚屍(ふんし)の象。古く火葬も行われ、その火勢のさかんなことを票という。ゆえに軽挙の意があり、疾(ひようしつ)の意を生ずる。票に従う字は、おおむねその声義を承ける。

[訓義]
1. 火がとぶ、とぶ。
2. ゆれうごく、かるくあがる。
3. はやい、ただよう。
4. ふだ、かみきれ、切符の類。

[声系]
〔説文〕に票声として・剽・標・・驃・・漂・嫖・飄など二十三字を収める。おおむね票の声義を承け、挙・軽・漂揺などの意をもつ字である。

[語系]
票・漂phi・飆pi、飄biはみな疾・漂揺の意がある。pi・剽phiも同じ。

[熟語]
票額票騎票拠票禽票軽票号・票子・票式票取票照票然票簿・票面票勇票雄
[下接語]
開票・給票・軍票・彩票・散票・証票・鈔票・信票・伝票・投票・白票・門票・零票

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【商業】より

…宋代ではこれらの手形を交子あるいは会子と称したが,その起源は唐代にあったと思われる。清代になると,銀行的業務の発展によって信用証券もいっそう普及して,通常,票と呼ばれた。銭票と銀票とがあり,現金同様に扱われたが,とくに銀票は商取引に重用され,額面数千両に及ぶものもあった。…

※「票」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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