劣化(読み)レッカ

デジタル大辞泉 「劣化」の意味・読み・例文・類語

れっ‐か〔‐クワ〕【劣化】

[名](スル)性能品質などが低下して以前より劣ってくること。「画質劣化する」
[類語]下降目減り低下下がる落ちる落ち込む沈む降下沈下低落下落陥る落っこちる落下する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「劣化」の意味・読み・例文・類語

れっ‐か‥クヮ【劣化】

  1. 〘 名詞 〙 経年変化などにより材質・性能・水準などが低下すること。
    1. [初出の実例]「戦災及戦時中の老朽劣化を回復するためには、〈略〉線路施設に二五万瓲、車輌に五〇万瓲〈略〉の鋼材が必要である。」(出典:経済実相報告書(1947)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「劣化」の意味・わかりやすい解説

劣化 (れっか)
degradation

材料は,熱,光,放射線,機械的摩擦,反復使用,化学薬品微生物などの影響を受けて,変色したり,機械的強度が低下したり,亀裂を生じたり,軟化したり,もろくなったりして,ついには実用に耐えなくなることがある。このような現象を一般に劣化または老化という。劣化は,材料を構成している原子の集合体,分子およびその集合体の構造が変化し破壊されることによるもので,金属材料,無機材料,有機材料のいずれにおいても起こるが,化学反応性に比較的富む有機材料ではとくに多様な要因が複合的に働いて劣化が起こる。たとえば有機高分子材料を空気中太陽光のもとで使用する場合には,それを構成する鎖状の高分子が,末端から,また途中から切断したり,酸素との反応で一部に酸化生成物ができたりする。またポリ塩化ビニルのように脱塩酸が起こって二重結合ができて着色したり,高分子の間に結合が起こってもろくなることもある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

図書館情報学用語辞典 第5版 「劣化」の解説

劣化

資料が,物理的,化学的,生物的要因から損傷を受けること.物理的要因による劣化とは,複写や不適切な排架などのために加わる物理的な力によって,資料が壊れることをいう.化学的要因としては,熱や光,酸やアルカリがあげられる.これらによって,資料を構成している物質が化学反応を起こし,紙資料の変色や退化,マイクロフィルムの酢酸臭などを引き起こす.また生物的要因としては,資料に発生するかびや虫などがある.資料の劣化は,これらが単一の要因,または複合的な要因となって引き起こされる.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

百科事典マイペディア 「劣化」の意味・わかりやすい解説

劣化【れっか】

老化とも。熱,光,放射線,化学薬品,機械的摩擦,反復使用,微生物などにより材料がもろくなること。金属材料,無機材料,有機材料のいずれでも起こるが,特に化学反応性に富む有機材料では劣化が起きやすい。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android