半月（読み）ハンゲツ

デジタル大辞泉

はん‐げつ【半月】

１ 半円形をした月。弓張り月。弦月。
２ 1の形をしたもの。半月形。「大根を半月に切る」
３ 1か月の半分。はんつき。
４ 琵琶の胴にあいている左右一対の半月形の孔。
５ 紋所の名。弓張り月をかたどったもの。
[類語]月・月輪・夕月・立ち待ち月・居待ち月・寝待ち月・残月・有明の月・新月・三日月・上弦・下弦・弦月・弓張り月・満月・望月・明月・名月・春月・朧月・寒月

はん‐つき【半月】

1か月の半分。はんげつ。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

はん‐げつ【半月】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 一か月の半分。はんつき。
   1. [初出の実例]「五華趙燕之座席。半月之草満_レ堂」(出典：本朝文粋（1060頃）九・宇治別業即事詩序〈大江以言〉)
   2. [その他の文献]〔白居易‐除官去未間詩〕
3. ② 半円形をした月。弦月。弓張月。半ばの月。《 季語・秋 》
   1. [初出の実例]「小星雪掩紗燈暁、半月山銜御匣鏡」(出典：田氏家集（892頃）上・題闕)
   2. [その他の文献]〔班婕妤‐擣素賦〕
4. ③ ②の形をしたもの。半円形のもの。
   1. [初出の実例]「方円三角半月(ハンゲツ)団形如_レ次地水火風空也」(出典：雑談集（1305）九)
5. ④ 陣立の名。②の形に陣を配置するもの。
   1. [初出の実例]「多勢うち出て三手につくり左右を鋒矢たて中を半月に備ふる」(出典：武家名目抄（１９Ｃ中か）軍陣部)
6. ⑤ 男女の性を半分ずつ備えていること。また、その人。半陰陽。はにわり。ふたなり。〔譬喩尽（1786）〕
   1. [初出の実例]「転女成男にもあらず、又は闡提・半月・二根・無根の類にもあらず」(出典：浮世草子・本朝浜千鳥（1707）三)
7. ⑥ 薄い板で半月形を作り金箔を置いた兜(かぶと)の前立(まえたて)。
   1. [初出の実例]「甲(かぶと)の上をてらす半月〈休音〉 れい人の舞もやうやく夜に入て〈徳元〉」(出典：俳諧・犬子集（1633）一四)
8. ⑦ 琵琶の胴体にある孔で、②の形のもの。〔二十巻本和名抄（934頃）〕
9. ⑧ 紋所の一つ。弦月をかたどったもの。
10. ⑨ 月代(さかやき)。
11. ⑩ むしろの名称。
    1. [初出の実例]「むしろに半月、流霞の名あり」(出典：百詠和歌（1204）八)

はに‐わり【半月】

1. 〘 名詞 〙 ( 「半割(はんわり)」の意か ) 性器が男性とも女性ともなるもの。一か月のうち、半月は男性となり、半月は女性となるもの。また、男女両性の性器をもつもの。二形(ふたなり)。半陰陽。はんなり。〔十巻本和名抄（934頃）〕

はん‐つき【半月】

1. 〘 名詞 〙 一か月の半分。一四、五日の間。半か月。〔日葡辞書（1603‐04）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

百科事典マイペディア

半月【はんげつ】

半円形に輝く月。地球から見て月が太陽から90°の方向にあるとき生じ，上弦と下弦がある。

出典　株式会社平凡社

普及版 字通

【半月】はんげつ

弦月。

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出典　平凡社「普及版 字通」