(読み)カン

デジタル大辞泉 「感」の意味・読み・例文・類語

かん【感】[漢字項目]

[音]カン(呉)(漢)
学習漢字]3年
外部の物に触れて心が動く。心の動き。「感激感謝感情感心感想感受性哀感共感語感好感実感情感多感痛感反感予感責任感優越感
五感に触れてある感じが生じる。「感覚感官感触触感体感臨場感
外部の物に触れて内部に変化を生じる。「感染感電感応かんのう感冒感光紙
「感冒」の略。「流感

かん【感】

深く心が動くこと。感動。「に入る」
物事に接して生ずる心の動き。感じ。「今さらのは否めない」「隔世」「親近
その物事の様子。「安定」「重厚
[補説]23は俗に、「やった感」「まったり感」「け感」など、名詞以外の下に付いて用いられることもある。
[類語]印象感じ心象感銘直感感触心証イメージインプレッション第一印象感覚知覚官能五感体感肉感センス錯覚幻覚

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「感」の意味・読み・例文・類語

かん【感】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 深く心に感じること。感動。感慨。感心。
    1. [初出の実例]「微誠有感降恩顧、欲春醪心自寛」(出典文華秀麗集(818)上・春日左将軍臨況〈勇山文継〉)
    2. [その他の文献]〔陸機‐愍思賦序〕
  3. 物事にふれて起こる心の動き。感じ。きもち。
    1. [初出の実例]「占星水上非感、就日遙思眷我堯」(出典:凌雲集(814)渤海入朝〈大伴氏上〉)
    2. 「琴のかむならねど、あやしく物あはれなる夕かな」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  4. 神仏や霊気などに心が通じてあらわれる反応。感応(かんのう)
    1. [初出の実例]「是若大刀御辛樻鎰歟云々。天気有感」(出典:古事談(1212‐15頃)一)
    2. [その他の文献]〔淮南子‐天文訓〕

かん‐じ【感】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「かんずる(感)」の連用形名詞化 )
  2. 皮膚などが物に触れた時に生じる感覚。感触。触覚。
    1. [初出の実例]「スーと持ち上げられた時何だかふはふはした感じが有った許りである」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一)
  3. 人や物事に接してそれから受ける漠然とした印象や心に浮かぶ思い。
    1. [初出の実例]「始めて出勤した時は異(おつ)な感じがした」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
  4. 物事にある雰囲気(ふんいき)があること。また、その雰囲気。ムード
    1. [初出の実例]「今のは面白かった。〈略〉非常に感じをよく出す人だ」(出典:野分(1907)〈夏目漱石〉四)
  5. ききめがあらわれること。また、そのききめ。効験。しるし。「薬のかんじ

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