デジタル大辞泉
「囲う」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かこ・うかこふ【囲】
- 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙
- ① 中にとりこめて周囲をふさぐ。回りをとりかこむ。とりまく。
- [初出の実例]「親属東人を繋(つな)ぎ、閉ぢ居(お)き構樔(カコフ)〈興福寺本訓釈

二合加己不〉」(出典:日本霊異記(810‐824)上) - 「草ぼうぼうの空地面、それが端を少し囲(カコ)って」(出典:にごりえ(1895)〈樋口一葉〉四)
- ② 害から守ってやる。たすけまもる。かばう。
- [初出の実例]「足弱をかこはせ退き候はんに」(出典:信長公記(1598)一二)
- 「目立ぬやうに其衣類をかこうべし」(出典:洒落本・魂胆惣勘定(1754)上)
- ③ 他人に知られないように隠しておく。かくまう。
- [初出の実例]「内々小銭を貯(カコ)って」(出典:男五人(1908)〈真山青果〉一)
- ④ 妾(めかけ)を別宅などに人に知られないように住まわせる。妾を置いて養う。
- [初出の実例]「有徳なる人にかこはれながら貧なる男を忍びて」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)一)
- ⑤ 果実、野菜などを覆いをして保存する。貯えておく。貯蔵する。
- [初出の実例]「氷ガアルニヨリ、ヨウカコフタモノデ」(出典:交隣須知(18C中か)一)
- ⑥ 捕獲した魚介類を一時的に活簀(いけす)などに飼っておく。
- ⑦ 船が使用されないで年を越す。→囲船(かこいぶね)②。
- ⑧ 家などを整備したり修理したりする(日葡辞書(1603‐04))。
- ⑨ カルタばくちの一種「きんご」で一四点となった時、札を伏せることをいい、転じて、そっと伏せておく、見のがすの意にいう。
- [初出の実例]「汗水流して取った物を、又物せうとはそりゃ胴慾、今夜の所は囲うて貰ほ」(出典:浄瑠璃・御所桜堀川夜討(1737)二)
かく・うかくふ【囲】
- 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 =かこう(囲)〔十巻本和名抄(934頃)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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