デジタル大辞泉 「堪える」の意味・読み・例文・類語
こら・える〔こらへる〕【▽堪える/×怺える】
1 苦しみなどに、耐えてがまんする。しんぼうする。「痛みを―・える」「飢えや寒さを―・える」
2 感情などを、抑えて外にあらわさない。「怒りを―・える」「笑いを―・える」
3 外から加えられた力にたえる。もちこたえる。「強烈な寄りを―・える」
4 堪忍する。許す。「今度だけは―・えてやろう」
[補説]「怺」は国字。
[用法]こらえる・たえる――「空腹をこらえる(にたえる)」「痛みにたえる(をこらえる)」など、上接する助詞に違いがあるが、相通じて用いる。◇「こらえる」は自己の感情の発現を押さえることに中心がある。「涙をこらえる」「怒りをこらえる」に「(に)たえる」は用いない。◇「たえる」は外部からの圧力に抵抗する点に意味の中心がある。「三〇〇〇度の高温にたえる」に「(を)こらえる」は用いない。◇「たえる」は人以外の物にも使うが、「こらえる」は人についてしか使わない。
[類語]耐える・忍ぶ・しのぐ・堪え忍ぶ・踏みこたえる・たまり兼ねる・辛抱する・我慢する・忍耐する・隠忍する・忍従する・頑張る・歯を食いしばる・涙を呑む・抑える