挫く(読み)クジク

デジタル大辞泉 「挫く」の意味・読み・例文・類語

くじ・く【挫く】

[動カ五(四)]
手足関節などに無理な力が加わって、関節やその周りを痛める。捻挫ねんざする。「足を―・く」
勢いをそぎ、弱らせる。おさえる。「弱きを助け強きを―・く」「出鼻を―・く」
[動カ下二]くじける」の文語形
[類語](1脱臼骨折捻挫/(2弱める砕く邪魔妨害阻害そがい干渉横槍よこやり障害支障障壁さわ邪魔だて水を差す水をかける足を引っ張る削ぐ圧伏圧殺抑える妨げる遮る立ち塞がるせきとめる制止捕まえる握る挟む押しとどめるストップを掛ける掣肘せいちゅう封殺諫止阻む食い止める立ちはだかる遮断妨害阻止ブレーキが掛かる腰を折る

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精選版 日本国語大辞典 「挫く」の意味・読み・例文・類語

くじ・く【挫】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 カ行五(四) 〙
    1. 折ったり曲げたりして、きずをつける。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
      1. [初出の実例]「尊熊虵の背を強(クジキ)蹂躙し玉ひければ」(出典三国伝記(1407‐46頃か)一)
    2. 骨や関節などをいためる。捻挫(ねんざ)する。
      1. [初出の実例]「今朝西尾の門前にて右の足蹶(くしかれ)了」(出典:多聞院日記‐天正一二年(1584)六月二九日)
    3. それまで続いていたいきおいや気分などを弱らせたり押えたりする。そこなわせる。
      1. [初出の実例]「天皇、久しく辺裔(ほとり)に居しまして悉に百性の憂へ苦しぶることを知せり。恒に枉(ま)け屈(クシカ)れたるを見ては」(出典:日本書紀(720)顕宗即位前(図書寮本訓))
      2. 「而して幸に情を折(クジ)き理を全ふするを得るなり」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉二〇)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙くじける(挫)

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