放り出す(読み)ホウリダス

デジタル大辞泉 「放り出す」の意味・読み・例文・類語

ほうり‐だ・す〔はふり‐〕【放り出す】

[動サ五(四)]
投げて外へ出す。勢いよく外へ出す。「窓からごみを―・す」「酔漢を店から―・す」
投げるようにして置く。無造作に手からはなす。「小銭を机の上に―・す」
途中でやめてしまう。また、手をつけずにそのままにしておく。「仕事中途で―・す」
人をすげなく除外する。追い出す。「居候を―・す」
[類語](1投げ出す/(3める打ち切る切り上げるよす断つ控える中止するとりやめる手を引く見合わせる見送る思いとどまる踏みとどまる休止停止中断中絶ストップ沙汰止みお流れ立ち消え途絶断絶

ほり‐だ・す【放り出す】

[動サ四]ほうりだす」の音変化。
「綿の代まで相添へて、投げ出す、―・す」〈浄・博多小女郎

ひり‐だ・す【放り出す】

[動サ五(四)]内部のものを体外に強く出す。「糞を―・す」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「放り出す」の意味・読み・例文・類語

ほうり‐だ・すはふり‥【放出】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 物などを投げて外へ出す。また、乱暴に外へ出す。
    1. [初出の実例]「網よりもほふり出したは女の片腕」(出典:浄瑠璃・源平布引滝(1749)三)
  3. 手に持った物などを目の前のような近くへ投げる。また、投げるようにして置く。むぞうさに置く。乱暴につき出す。
    1. [初出の実例]「けつまづきて、玉手筥をほうり出し」(出典:咄本・無事志有意(1798)玉手筥)
  4. 仕事などをあきらめて途中でやめる。投げ出す。
    1. [初出の実例]「其時になったらば如何(どう)にかなるだらうで、抛出(ハフリダ)してあるので」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前)
  5. 人をすげなく仲間や仕事から除外する。むりにやめさせる。また、世話しないで追い出す。
    1. [初出の実例]「きっとあてを道具に使て結婚さいしてしもたら〈略〉放り出すつもりやってんなあ」(出典:卍(1928‐30)〈谷崎潤一郎〉二四)

ひり‐だ・す【放出】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 体外へ出す。内部のものを外へ出す。排泄する。
    1. [初出の実例]「出まかせに放出(ヒリダ)して、此書の序とはなりけらしブッツ」(出典:滑稽本・風来六部集(1780)放屁論後編)

ほり‐だ・す【放出】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 「ほうりだす(放出)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「『状を出し給へ』『是見よ』と、ほり出せば」(出典:歌舞伎・傾城壬生大念仏(1702)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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