デジタル大辞泉
「更」の意味・読み・例文・類語
ふけ【更/▽深】
1 深くなること。夜・季節・年月などがふけること。「夜―」
「はかなくもわが世の―を知らずしていざよふ月を待ちわたるかな」〈千載・雑上〉
2 (深)「深田」の略。〈和英語林集成〉→ふかだ(深田)
さら【更】
[形動ナリ]
1 (多く「言へばさらなり」「言ふもさらなり」の形で用いて)いまさらめいているさま。わざとらしいさま。
「内の心は言へば―なり」〈かげろふ・上〉
2 《「言へばさら」「言ふもさら」の略》いうまでもないさま。もちろんだ。
「夏は夜、月の頃は―なり」〈枕・一〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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さら【更】
- [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
- ① ( 多く「言えば」「言うも」に付けて用いる ) いまさらめいたさま。わざとらしいさま。
- [初出の実例]「身の秋をおもひみだるる花の上に内のこころはいへばさらなり」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
- 「殿・上思し惑ふさま、悲しともいへばさらなり」(出典:増鏡(1368‐76頃)三)
- ② ( 「言えばさら」「言うもさら」の略 ) いうまでもないさま。当然であるさま。
- [初出の実例]「風ふきて、ひさしううつりゆくほどに、とりすぎぬ。『さらなれば』とてかへる」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
- 「姫君の御有様さらなる事なれど」(出典:栄花物語(1028‐92頃)かがやく藤壺)
- [ 2 ] 〘 副詞 〙 全く。まるで。いっこう。
- [初出の実例]「このかき物さらたにんのみるべきものにあらず」(出典:虎明本狂言・脇狂言之類序(室町末‐近世初))
更の補助注記
( 1 )平安時代においては、類似の「いふもおろかなり」が「いふも」「いへば」を伴うのが普通であるのに対し、「さらなり」ではこれを脱落させた用法の方が圧倒的に多い。
( 2 )[ 二 ]の用法は近世頃から生じたものであるが、陳述副詞化した「さらに」の「に」が落ちたものである。
こうカウ【更】
- 〘 名詞 〙
- ① ( 夜警の者が更代(こうたい)する意から ) 日暮れから夜明けまでを五等分したもので、順に初更・二更・三更・四更・五更とする。季節によって、日暮、夜明けの時刻は異なるので、更の長さも異なる。五更。
- [初出の実例]「更は時刻を云たぞ。初夜を一更にして、よあくる時分は第五番の更ぞ」(出典:玉塵抄(1563)一〇)
- 「火を警め更を報ずる柝木榾々更を打す」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初)
- [その他の文献]〔杜荀鶴‐宿欒城駅却寄常山張書記詩〕
- ② あらためること。また、入れかえること。
- [初出の実例]「代は更の義也」(出典:神皇正統記(1339‐43)上)
- [その他の文献]〔礼記‐儒行〕
更の補助注記
( ①について ) 春分・夏至・秋分・冬至における初更・二更・三更・四更・五更の時刻については、各々の項目を参照のこと。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「更」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の更の言及
【時刻】より
… また民間では不定時法が使用され,夜明けの明,日暮れの昏の2刻半を除いて昼は朝,禺,中,晡,夕に分け,夜は甲,乙,丙,丁,戊に分けて使用していた。夜のこの時法は〈更〉という表現が用いられ,それぞれ初更,2更,3更,4更,5更ともいわれた。 インドの時法で仏典に見えるものは,最短時間を刹那,120刹那を呾刹那,60呾刹那を1臘縛,30臘縛を1牟呼栗多,5牟呼栗多を1時,6時を1日としているが,どこまで実用されたものかわからない。…
※「更」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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