(読み)コウ

  • こう カウ
  • こう〔カウ〕
  • さら
  • さらなる
  • さら・なり
  • ふけ
  • ふ・く
  • 更/▽深
  • 漢字項目

デジタル大辞泉の解説

夜警の者が更代(こうたい)するから》一夜を五等分した時間の単位初更から五更まである。
常用漢字] [音]コウ(カウ)(漢) [訓]さら ふける ふかす かえる かわる
〈コウ〉
新しいものと入れかわる。入れかえる。「更改更新更迭変更
夜を五つに分けた時刻。「三更初更
ふける。「深更
(「甦(そ)」の代用字)よみがえる。「更生
〈さら〉「更地今更
[名のり]とお・とく・のぶ
[難読]更衣(ころもがえ)更紗(サラサ)
[形動ナリ]
(多く「言へばさらなり」「言ふもさらなり」の形で用いて)いまさらめいているさま。わざとらしいさま。
「内の心は言へば―なり」〈かげろふ・上〉
《「言へばさら」「言ふもさら」の略》いうまでもないさま。もちろんだ。
「夏は夜、月の頃は―なり」〈・一〉
深くなること。夜・季節・年月などがふけること。「夜―」
「はかなくもわが世の―を知らずしていざよふ月を待ちわたるかな」〈千載・雑上〉
(深)「深田(ふけた)」の略。〈和英語林集成〉→ふかだ(深田)

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大辞林 第三版の解説

一夜を5等分した、時間の単位。初更・二更・三更・四更・五更とする。季節によって長さが異なる。中国・朝鮮の古い制度の伝わったもの。
[句項目] 更闌く
形動ナリ
(多く「言えば」「言うも」の下に付けて)わかりきっていて、いまさらであるさま。…するまでもない。 身の秋を思ひ乱るる花の上に内の心はいへば-なり/蜻蛉
(「言えば」「言うも」を省略した言い方で)言うまでもないさま。 夏は夜、月の頃は-なり/枕草子 1
全く。全然。決して。 上手と下手とは性かはるべしや、-其の儀にあらず/わらんべ草更に

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① (夜警の者が更代(こうたい)する意から) 日暮れから夜明けまでを五等分したもので、順に初更・二更・三更・四更・五更とする。季節によって、日暮、夜明けの時刻は異なるので、更の長さも異なる。五更。
※玉塵抄(1563)一〇「更は時刻を云たぞ。初夜を一更にして、よあくる時分は第五番の更ぞ」
※東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初「火を警め更を報ずる柝木榾々更を打す」 〔杜荀鶴‐宿欒城駅却寄常山張書記詩〕
② あらためること。また、入れかえること。
※神皇正統記(1339‐43)上「代は更の義也」 〔礼記‐儒行〕
[補注](①について) 春分夏至秋分冬至における初更・二更・三更・四更・五更の時刻については、各々の項目を参照のこと。
[1] 〘形動〙
① (多く「言えば」「言うも」に付けて用いる) いまさらめいたさま。わざとらしいさま。
蜻蛉(974頃)上「身の秋をおもひみだるる花の上に内のこころはいへばさらなり」
※増鏡(1368‐76頃)三「殿・上思し惑ふさま、悲しともいへばさらなり」
② (「言えばさら」「言うもさら」の) いうまでもないさま。当然であるさま。
※蜻蛉(974頃)下「風ふきて、ひさしううつりゆくほどに、とりすぎぬ。『さらなれば』とてかへる」
※栄花(1028‐92頃)かがやく藤壺姫君の御有様さらなる事なれど」
[2] 〘副〙 全く。まるで。いっこう。
※虎明本狂言・脇狂言之類序(室町末‐近世初)「このかき物さらたにんのみるべきものにあらず」
[補注](1)平安時代においては、類似の「いふもおろかなり」が「いふも」「いへば」を伴うのが普通であるのに対し、「さらなり」ではこれを脱落させた用法の方が圧倒的に多い。
(2)(二)の用法は近世頃から生じたものであるが、陳述副詞化した「さらに」の「に」が落ちたものである。
連体〙 重ねての。ますますの。「更なる発展を祈る」→さら(更)さらに(更━)
〘形動〙 ⇒さら(更)
〘自カ下二〙 ⇒ふける(更)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内のの言及

【時刻】より

… また民間では不定時法が使用され,夜明けの明,日暮れの昏の2刻半を除いて昼は朝,禺,中,晡,夕に分け,夜は甲,乙,丙,丁,戊に分けて使用していた。夜のこの時法は〈更〉という表現が用いられ,それぞれ初更,2更,3更,4更,5更ともいわれた。 インドの時法で仏典に見えるものは,最短時間を刹那,120刹那を呾刹那,60呾刹那を1臘縛,30臘縛を1牟呼栗多,5牟呼栗多を1時,6時を1日としているが,どこまで実用されたものかわからない。…

※「更」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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