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欲/慾 ヨク

デジタル大辞泉の解説

よく【欲/×慾】

ほしがること。自分のものにしようと熱心に願い求めること。また、その気持ち。「―が深い」「仕事に―が出る」「独占―」「名誉―」

よく【欲】[漢字項目]

[音]ヨク(呉)(漢) [訓]ほっする ほしい
学習漢字]6年
不足、不満を満たしたいと願う。ほしがる。「欲求欲情欲心欲念欲望
(「」と通用)ほしがる気持ち。「欲火欲界愛欲意欲禁欲五欲強欲(ごうよく)私欲嗜欲(しょく)情欲食欲性欲大欲貪欲(どんよく)肉欲物欲無欲利欲

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


よく

中国では古代から政治や生き方の問題と関連して取り上げられた。ある程度抑制すべきだとする節欲説、極端に抑制すべきだとする禁欲説、自然におこさせないようにすべきだとする無欲説、放任して充足さすべきだとする縦欲(しょうよく)説、本来欲は寡少なものだとする宋(そうけい)の寡欲説などが戦国時代に唱えられた。実用主義で万事に倹約を尊ぶ墨家(ぼくか)は禁欲説を、無為自然を尊び人々が無知無欲であることを理想とする道家(どうか)は無欲説を、人間の感覚的欲を充足することを尊重する魏牟(ぎぼう)、它囂(だごう)らは縦欲説を主張した。節欲説は儒家の立場で、人に内在する道徳性を尊重する孟子(孟軻(もうか))が、欲を自主的に節制すべきだとする寡欲説を唱えたのに対して、外的規制の礼を重視する荀子(じゅんし)は、欲の多寡は問題ではなく礼によって外から上手に規制すればよいと考えた。宋(そう)代以後は自然的欲を天理として肯定するとともに、それを超えた過度の欲を人欲として抑制すべきだとする去欲存理説として節欲説は存続した。[澤田多喜男]

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世界大百科事典内の欲/慾の言及

【情】より

…中国思想の用語。狭義には感情,情欲のことで,七情(喜,怒,哀,懼(おそれ),愛,悪(にくしみ),欲)として類型化されるが,広義には静かな〈性〉(本性)が動いた状態をすべて情と呼ぶ。したがって四端(惻隠(あわれむ),羞悪(はじる),辞譲(ゆずる),是非)や思慮なども情の範疇(はんちゆう)に入る。…

※「欲/慾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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