デジタル大辞泉 「水鏡」の意味・読み・例文・類語
すい‐きょう〔‐キヤウ〕【水鏡】
2 水がありのままに物の姿を映すように、物事をよく観察してその真情を見抜き、人の模範となること。また、その人。
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鎌倉初期の歴史物語。3巻。作者は中山忠親(ただちか)と考えられている。成立年代は文治(ぶんじ)・建久(けんきゅう)(1185~99)のころと思われる。『大鏡』に先行する歴史物語で、神武(じんむ)天皇より仁明(にんみょう)天皇までの1510年間を編年体で記す。平安末期に書かれた『扶桑略記(ふそうりゃっき)』等を材料にしている。形式は、老尼が大和(やまと)国高市郡の竜蓋寺(りゅうがいじ)(岡寺(おかでら))に詣(もう)でた際1人の修行者に出会い、ある夜つれづれの話を聞くが、そのときに修行者が葛城(かつらぎ)で会った仙人から聞いた話を老尼がまた聞きして記録したという形をとる。作者は「いにしへをほめ今をそしるべきにあらず」「目の前のことを昔に似ずとは世を知らぬ人の申すことなり」といっているように、「いにしへ」のなかに「このころあひ似たる」歴史の相をみようとしたところに特色がある。また作者の仏教的世界観を当時の歴史と重ねてみようとしている。『大鏡』『今鏡』『増鏡』に比べると文学作品として価値は低い。
[祐野隆三]
『『新訂増補国史大系21 上 水鏡・大鏡』(1965・吉川弘文館)』
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神武天皇から仁明天皇までの歴史を綴った歴史物語。四鏡の一つ。作者には,中山忠親・源雅頼をあてる説がある。鎌倉初期の成立か。「大鏡」にならった体裁をとり,厄年に大和の竜蓋寺に参り,長谷寺に参籠する老尼が,出会った若い修行者から葛城山中の仙人が語ったことを聞いたとしている。内容はほとんど「扶桑略記」からの抜粋で,信頼できない記事や誤りが多く,四鏡のなかでも水準は低い。伝本には,高田専修寺本系(流布本)と尊経閣本(異本)の2系列がある。古写本は多く,鎌倉時代の写本には専修寺本(鎌倉中期,重文)・真福寺本(巻下のみ,異本)がある。「新訂増補国史大系」「岩波文庫」所収。
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出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…金属,すなわち青銅の鏡はエジプトに早く発明されて,だんだん世界中にひろがり,中国でも晩周(前5~前3世紀)ころから流行した。それ以前は水をいれた鑑(かん)であって,水鏡であった。皿の上に目がのぞきこんだ象形は鑑の原義を端的に示すものである。…
※「水鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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