(読み)セン

デジタル大辞泉 「浅」の意味・読み・例文・類語

せん【浅〔淺〕】[漢字項目]

[音]セン(呉)(漢) [訓]あさい
学習漢字]4年
セン
水かさが少ない。「浅海浅水深浅
濃くない。「浅紅浅緑
知識・思慮が乏しい。あさはか。「浅学浅見浅薄浅慮
〈あさ〉「浅瀬浅緑浅知恵遠浅
[名のり]あさ
難読浅葱あさぎ浅蜊あさり

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精選版 日本国語大辞典 「浅」の意味・読み・例文・類語

あさ【浅】

  1. ( 形容詞「あさい」の語幹 )
  2. [ 1 ] 〘 造語要素 〙 名詞の上について、その名詞の表わす物や状態の、丈、深度、濃度などの程度がはなはだしくないことを示す。丈が低い、底が近い、まばらである、色が薄い、傷が軽い、など。「浅茅」「浅瀬」「浅篠原」「浅緑」「浅手」。⇔深(ふか)
  3. [ 2 ] 〘 名詞 〙あさぎうら(浅葱裏)」の略。
    1. [初出の実例]「浅めらがふざきあがると遣り手いい」(出典:雑俳・柳多留‐二四(1791))

浅の補助注記

「あさ」を語基として派生する語は、形容詞「あさし」のほかに、上代には「あさらか」などがあり、下二段活用の動詞「あす」(後世も「色があせる」と用いる)とも関係があろう。


あさり【浅】

  1. 〘 名詞 〙 川や海の、浅い所。浅み。浅瀬。
    1. [初出の実例]「地はさながら白浪にて、いささかのあさりだになし」(出典:発心集(1216頃か)四)

あさまし【浅】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙あさましい(浅)

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普及版 字通 「浅」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)淺
11画

[字音] セン・サン
[字訓] あさい

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
旧字は淺に作り、戔(せん)声。戔に薄いものを重ねる意がある。〔説文〕十一上に「深からざるなり」とあり、水の浅い意。それよりすべて浅少の意に用い、浅知・浅薄のようにいう。

[訓義]
1. あさい、水があさい。
2. すくない、うすい、まばら、みじかい。
3. おろか、あさはか、あさまし。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕淺 阿佐之(あさし)〔名義抄〕淺 アサシ 〔立〕淺 アサシ・ウスシ

[語系]
淺tsian、dzianは声義近く、〔説文〕八上に「は淺なり」とみえる。〔詩、秦風、小戎〕に「駟(せんし)孔(はなは)だ群(おぼ)し」とは、馬に薄金の介札を施したままで、甲衣を用いないことをいう。濺tzianは水そそぐ。淺の動詞的な語であろう。

[熟語]
浅靄浅痍・浅飲浅甌・浅学・浅近・浅愚・浅隙・浅欠・浅見・浅言・浅紅浅黄・浅黒・浅才浅識浅酌浅儒・浅術・浅処・浅笑・浅情浅斟・浅深・浅人・浅水浅拙・浅浅・浅俗浅黛・浅短・浅知・浅智浅衷・浅薄・浅白・浅微浅膚・浅聞・浅弊・浅碧浅謀・浅末・浅夢・浅毛・浅慮・浅量・浅劣・浅露浅陋
[下接語]
学浅・危浅・機浅・虚浅・近浅・軽浅・荒浅・才浅・資浅・術浅・深浅・水浅・清浅・粗浅・疎浅・卑浅・微浅・浮浅・膚浅・浅・平浅・偏浅・浅・凡浅・庸浅・俚浅・陋浅

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