(読み)シン

デジタル大辞泉 「深」の意味・読み・例文・類語

しん【深】[漢字項目]

[音]シン(呉)(漢) [訓]ふかい ふかまる ふかめる み
学習漢字]3年
シン
水がふかい。「深海深浅水深
奥ふかい。「深奥深山深窓幽深
程度がふかい。「深化深刻深長深緑
夜がふかまる。「深更深深深夜
〈ふか(ぶか)〉「深酒深手目深まぶか欲深
[名のり]とお・ふか・み
難読深傷ふかで深山みやま深雪みゆき

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精選版 日本国語大辞典 「深」の意味・読み・例文・類語

ふか【深】

  1. ( 形容詞「ふかい」の語幹相当部分 )
  2. [ 1 ] 〘 造語要素 〙 名詞の上に付いて、深さ、奥行、濃さなど、程度がはなはだしいことを示す。「深江」「深田」「深緑」など。⇔浅(あさ)
  3. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. ふかま(深間)」の略。
      1. [初出の実例]「かやうの深(フカ)もあるらんといたはしく候」(出典:評判記・難波立聞昔語(1686)竹中半三郎)
    2. 地名深川」また、そこの芸者の隠語的表現。
      1. [初出の実例]「気の悪るさ隣座敷は深をつれ」(出典:雑俳・柳筥(1783‐86)二)

しん【深】

  1. 〘 名詞 〙 ふかさ。考え、ものの道理などのふかさ。
    1. [初出の実例]「聞教し修行し証果するに、深なり、遠なり、妙なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)諸悪莫作)
    2. [その他の文献]〔易経‐繋辞・上〕

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普及版 字通 「深」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] シン
[字訓] ふかい

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(しん)。の初文を〔説文〕七下とし、「は深なり。一に曰く、竈(さうとつ)なり。に從ひ、火に從ひ、求の省に從ふ」とするが、字は火をもって穴中を照らす形である。中で火をもつものをというのと似た形である。〔爾雅、釈言〕に「は測るなり」とあり、水深を測る意とする。〔礼記、楽記〕に「高きを窮め、きを極めて、深厚を測る」とあって、測る意のある字。ものを捜求するを探というが、も捜の従うと同じように、火を執ってものを探す意の字であろう。これを水中に及ぼして深という。

[訓義]
1. ふかい、ふかさをはかる、ふかくする、かくす、さらう。
2. すぐれる、はなはだしい、きびしい、ふける、ねんごろにする。

[古辞書の訓]
名義抄〕深 フカシ・カクル・ヨソフ・ニル・ムツマジ・シヅカナリ

[語系]
深sjim、探thmは声義に通ずるところがあり、いずれもかくれたものを探す意がある。浚・濬siunは水底をさらう意。またdmは水の深いところ。声義の上で関連するところがある。

[熟語]
深愛・深靄・深渥・深意・深・深院・深隠・深鬱・深怨・深・深淵・深檐・深遠・深・深奥・深憶・深穏・深恩・深・深禍・深海・深解・深懐・深劾・深壑・深豁・深・深眼・深毅・深忌・深寄・深窺・深義・深宮・深求・深究・深居・深虚・深拱・深・深窟・深・深契・深閨・深刑・深計・深渓・深谿・深険・深見・深眷・深厳・深玄・深言・深固・深辜・深痼・深語・深厚・深功・深広・深坑・深・深洽・深耕・深隍・深溝・深篁・深曠・深交・深更・深・深紅・深谷・深刻・深黒・深根・深鎖・深罪・深策・深鑿・深察・深算・深山・深・深思・深旨・深志・深紫・深誌・深慈・深識・深室・深悉・深謝・深趣・深樹・深秀・深秋・深羞・深愁・深讐・深春・深潤・深処・深縄・深情・深心・深深・深・深人・深仁・深翠・深・深水・深静・深井・深青・深穽・深・深切・深雪・深泉・深浅・深潜・深阻・深草・深叢・深造・深蔵・深滞・深宅・深沢・深耽・深・深・深致・深智・深衷・深重・深長・深沈・深湛・深詆・深泥・深田・深殿・深図・深遯・深濘・深念・深博・深罰・深微・深秘・深・深文・深弊・深碧・深僻・深謀・深墨・深密・深妙・深目・深夜・深幽・深慮・深緑・深林・深淪
[下接語]
淵深・花深・窺深・深・窮深・閨深・広深・高深・鉤深・刻深・樹深・秋深・春深・純深・淳深・峭深・情深・水深・深・清深・深・浅深・潜深・層深・湍深・深・澄深・沈深・夜深・幽深・憂深・窈深・遥深

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「深」の意味・わかりやすい解説


ふけ

深部とも書く。主として炭層について用いられる語で,普通採炭切羽などで傾斜した炭層の高いほうを肩,低いほうを深という。傾斜炭層中の坑道の両壁も,肩側を肩壁,深側を深壁という。また,切羽の深部の入気側の坑道を深坑道 (ゲート坑道) と呼び深度浅い (肩) 排気側の坑道を肩坑道 (上添坑道,冠坑道) と呼ぶ。特に深坑道は産炭運搬に利用される。

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