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炭化水素などの有機物より不完全燃焼あるいは熱分解によって生じた黒色無定形の微粉末物質で,その成分は大部分が炭素であり,そのほか若干の酸素および微量の窒素,水素を含んでいる。同時にその表面の顕微鏡的状態は原料や生成条件ないし製法により異なり,単なる炭素微粒とは異なっている。すすは化学的組成としては工業的製品であるカーボンブラックと変わることはないが,すすという語感にはそのような工業的製品と区別して,火のあるところに自然発生的に生じた黒い炭素微粒を指す場合が多い。しかし墨の原料としてすすは古くから使用され,墨以外にも黒色顔料としても種々な目的に使用されたと思われる。そのような目的のために,原料として樹脂分の多い松材や,ナタネ油など油類を煙室で不完全燃焼させてすすをつくる。前者を松煙,後者を油煙と称している。現代でも奈良県では,このような古典的,伝統的な製法で得られたすすをにかわと練り固め上質の墨を製造している。
→カーボンブラック →煙
執筆者:新井 吉衞
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[環境対策]
〈環境対策〉の面で最も大きい問題は,燃焼に際しての〈排煙処理〉と〈灰処理〉である。排煙処理としては,煤塵と硫黄酸化物(SOx),窒素酸化物(NOx)の除去が必要で,いくつかの方法が実用化し,さらに進んだ技術も開発の途上にある。日本における規制は国際的にみてもひじょうにきびしく,その反映としてとくに排煙処理技術は世界最高のレベルにある。…
…物質が酸素などの酸化剤と化学反応を起こして生成物になると同時に,熱や光の形でエネルギーを放出する現象をいう。したがって,これは物質変換の過程であると同時に,エネルギー変換の過程であるが,前者は実際にはあまり使われないので,利用上は後者がおもな対象となる。家庭用の厨房(ちゆうぼう)・暖房器具から自動車,航空機のエンジン,さらに工業炉に至る一連の機器,設備は制御されたエネルギー変換の例であり,逆に制御に失敗してエネルギーの暴走が生じたのが火災や爆発災害である。…
※「煤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
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