玉響(読み)タマユラ

デジタル大辞泉 「玉響」の意味・読み・例文・類語

たま‐ゆら【玉響】

[副]少しの間。ほんのしばらく。
「―も心を休むべき」〈方丈記
[補説]「玉響たまかぎるきのふの夕見しものを今日のあしたに恋ふべきものか」〈・二三九一〉の「玉響」を「たまゆらに」とよんだところからできた語。玉がゆらぎ触れ合うことのかすかなところから、「しばし」「かすか」の意味に用いられた。
[類語]瞬間一瞬瞬時刹那一刹那とっさ寸時片時数刻寸刻一刻束の間須臾しゅゆ電光石火短いしばらしば暫時少時ひとしきり時の間瞬く間見る間に一時いっとき一時ひととき半時寸陰短時間一時一時的かりそめ短日月短時日一朝一朝一夕寸秒はかないあっと言う間間髪をれず

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精選版 日本国語大辞典 「玉響」の意味・読み・例文・類語

たま‐ゆら【玉響】

  1. 〘 名詞 〙 時間の経過のごくわずかなさまをいう。しばしの間。ほんの少しの間。暫時。副詞的にも用いる。
    1. [初出の実例]「たまゆらに昨日のくれにみし物をけふのあしたにこふべき物か」(出典:人麿集(11C前か))
    2. 「しばしもこの身を宿し、たまゆらも心を休むべき」(出典:方丈記(1212))

玉響の補助注記

万葉‐二三九一」の「玉響昨夕見物」の古訓、「たまゆらにきのふのゆふべみしものを」から生じた語と思われる。「ゆら」は、玉のふれあう音。その音をかすかなこととし、そこから短い時間の意に転じたものとする。

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デジタル大辞泉プラス 「玉響」の解説

玉響(たまゆら)

長岡良子による漫画作品。古代幻想ロマンシリーズ第4弾。藤原史(不比等)は異母弟・首の不思議な力に気付いていた。『ボニータ』1984年11月号~1985年12月号に連載。秋田書店ボニータコミックス全1巻。

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